角川書店 THE FIST OF GOD 篠原 慎 訳
冷戦が終結しても、イラン・イラク戦争で負けてもサダム・フセインはあきらめていなかった。いつか強力な武力をもってアラブに君臨してやるぞ。そのために細菌兵器、核、射程距離の長いミサイルの開発等を着々と行う。まんをじして、90年8月イラクは、クウエートに侵攻を開始した。連合国側はマイク・マーチンをクウエート市内に潜入させ、レジスタンス活動を支援した。彼はインド人を母、イギリス人を父として生まれた彼は褐色の肌を持ち、完璧なアラビア語を話した。
別に連合国側は、別のスパイをバグダッドに送り込み、サダム政権内に反逆者コードネーム「ジェリコ」を持つ男から情報をえていた。91年になって、連合国側はサッチャーが退き、ブッシュのアメリカが、中心となって方針がきまった。空爆がはじまり、そのスパイの周囲にも暗雲が立ちこめたため、代わりに急遽マーチンを派遣することになった。彼の希望で、バグダッドロシア大使館に庭師として送り込んだ。
空爆は、ハイテク技術でとらえた軍事施設をピンポイントで狙った物だったが、多くはイラク側の偽装だった。マーチンが活躍を始めた頃、イラク側から「神の拳」という言葉が漏れてきた。あれがあるから連合国をひどい目にあわせることが出来る!
一体「神の拳」とは何か!最初はロケットに生物兵器を搭載した物とも考えたが、爆撃中偶然に計算に入っていなかったアイソトープ感知装置を発見、ついに原子爆弾砲であることが判明した。マーチンの情報からついに砲の隠し場所アル・クパイを攻撃、壊滅させるが、直前に砲は移動されていた。地上戦開始は目前に迫っているが万一そんな物を打ち込まれたらとんでもないことになる。
ジェリコ関係者は、次第にイラクのスパイ摘発組織に追いつめられたが、ついに砲の新しい隠し場所カーラ基地を発見する。連合国側はパラシュート部隊まで送り込んで、正確な位置を確認、これを破壊することに成功した。こうして地上戦開始、連合国側は一方的に勝利した。しかし戦後のクウエート、イラクの復旧に考慮した連合国側は、バグダッドまで攻め入ることはなく中途で和平条約を締結した。
これらと平衡してイスラエルは、モサドの一員を反逆者の金を扱っているウイーンの銀行関係者に接触し、ジェリコの同定をいそいだ。そして頭取の机に隠されていた書類を発見。戦争の終わった今、ジェリコには、消える運命がまっていた。
事実を非情に良く調べていることに驚かされる。技術解説が時にはくどいと思われるくらい細かい。
・ほとんどの攻撃目標は宇宙を回る衛生のカメラが提供してくれたメニューから選定されていて、命中精度の高いレーザー誘導弾によって破壊されることになっているとは、誰も予測していなかった。(下83P)
・電磁式アイソトープ分離器(下191P)
・人類は戦争から教訓を組むべく勤めなくてはならない。そうでなければ戦った物の労苦は無益であり、不幸にして倒れた物の死は無駄死にとなる。(下417P)
・湾岸戦争の二つの教訓
・・・工業先進国が目先の利益のために、製品のみならずその技術や設備までを、狂気に盲いた者、侵略を事とする者、傍若無人に危険を振り回す者に売り渡すことの愚かさ。
・・・情報収集技術がいかにすすんでも、特定の場での特定の任務に関して言えば、地上最古の情報収集装置、人間に変わりうる物はまだ、ない。(下418P)
(神の拳ノート)
190.3 ブル博士の殺害。サダムの命令。
2ウオーカー父母のアラブの旅。90.8Iイラクのクウエート侵攻(パドリ)
ブッシュの対抗措置。マーチン博士のクウエート侵入助言。
3SAS、SIS。送り込みの人選。マイク・マーチンに白羽の矢。
4イラクの細菌兵器。空軍、中東へ。
5マーチン、クウエート貿易商アル・ハリファと接触。メドウーサ委員会。レジスタンスの準備
6マーチンの少年教育。メドウーサ委員会。イラクの細菌兵器購入について議論。
レジスタンスの本格化。
7防御から攻勢へプラン。マーチンの活躍。'88イラクの高官のスパイ申し出。イスラエル等で検討。条件付きで受けるとの返事。ジェリコの運営議論。モサドの選んだユダヤ系チリ人、アルフォンソ・ベンツ・モンカーダ派遣。90.8国外退去の憂き目に。
8イラクの原爆開発議論。ゲリラも被害。レジスタンス活発。イスラエルモンカーダの変わりにマーチン派遣を検討。
9マーチン武器を残して脱出へ。成功。
10マーチン大使館庭師としての潜入を希望。ゴルバチョフに要請。オーストリアの銀行について
11マーチン潜入。ジェリコ再び活動開始。イラクの軍事施設ほとんど明らかになる。「神の拳」傍受。
12'90サッチャー退陣。娼婦レイラの活躍。モサドオーストリア銀行を調べるも異常なし。
13レイラ告解室で情報提供。フセイン「勝利したと見なされる」演説。オーストリア銀行秘書エーデイトへのモサドのカリム戦略。神の拳は生物兵器か。91.1NATO側地上戦検討、タリク外相を脅す。しかし神の拳は何だ?
14イラク炭素繊維集める。タリクへフセイン上機嫌「神の拳」カリム、エーデイトをくどく。サダムは「原爆を完成したのではないか。」の疑問。NATO攻撃目標設定。91.9航空戦開始。
15イラク防空システムの穴。レイラの死。イラク、イスラエルにロケットをぶち込む。攻撃軍タルミヤを攻撃。妙な丸い物発見。しかし、攻撃地点の多くは偽装。
16カリム、エーデイト親密に。あの丸い施設が分からない。
17ローマックス丸い物をアイソトープ分離器であると断定。(カルトロン)神の手は原爆だ。
18アル・クパイをついに攻撃、一機を失う。
19カリム、エーデイトにそろそろと目的を語る。拷問で反逆者死ぬ。アル・クパイのミサイルは直前に移動されていた事が判明。
20イラク、マーテインの居所に近づき、ソビエト大使館を考える。カリム、ついに机の下の工作にきづく。オスマン・パドリ等身内が殺された事に衝撃。カーラの事を話す決意。マーチン脱出。
21パドリ兄弟の脱出失敗。バビロン砲。カーラ要塞の位置同定にNATO苦労。オーストリア銀行でついに秘密書類コピーされる。
22パラシュート部隊の派遣と位置の同定。ウオーカーの攻撃、破壊。
23地上戦開始。ジェリコことAMAM長官オマル・ハテイブ殺される。戦争終結
フレデリック・フォーサイス
角川書店 THE FIST OF GOD 篠原 慎 訳
冷戦が終結しても、イラン・イラク戦争で負けてもサダム・フセインはあきらめていなかった。いつか強力な武力をもってアラブに君臨してやるぞ。そのために細菌兵器、核、射程距離の長いミサイルの開発等を着々と行う。
まんをじして、90年8月イラクはクウエートに侵攻を開始した。連合国側はマイク・マーチンをクウエート市内に潜入させ、レジスタンス活動を支援した。彼はインド人を母、イギリス人を父として生まれた彼は褐色の肌を持ち、完璧なアラビア語を話した。
別に連合国側は、別のスパイをバグダッドに送り込み、サダム政権内に反逆者コードネーム「ジェリコ」を持つ男から情報をえていた。91年になって、連合国側はサッチャーが退き、ブッシュのアメリカが、中心となって方針がきまった。空爆がはじまり、そのスパイの周囲にも暗雲が立ちこめたため、代わりに急遽マーチンを派遣することになった。彼の希望で、バグダッドロシア大使館に庭師として送り込んだ。
空爆は、ハイテク技術でとらえた軍事施設をピンポイントで狙った物だったが、多くはイラク側の偽装だった。マーチンが活躍を始めた頃、イラク側から「神の拳」という言葉が漏れてきた。あれがあるから連合国をひどい目にあわせることが出来る!
一体「神の拳」とは何か!最初はロケットに生物兵器を搭載した物とも考えたが、爆撃中偶然に計算に入っていなかったアイソトープ聞知装置を発見、ついに原子爆弾砲であることが判明した。マーチンの情報からついに砲の隠し場所アル・クパイを攻撃、壊滅させるが、直前に砲は移動されていた。地上戦開始は目前に迫っているが万一そんな物を打ち込まれたらとんでもないことになる。
ジェリコ関係者は次第にイラクのスパイ摘発組織に追いつめられたが、ついに砲の新しい隠し場所カーラ基地を発見する。連合国側はパラシュート部隊まで送り込んで、正確な位置を確認、これを破壊することに成功した。こうして地上戦開始、連合国側は一方的に勝利した。しかし戦後のクウエート、イラクの復旧に考慮した連合国側は、バグダッドまで攻め入ることはなく中途で和平条約を締結した。
これらと平衡してイスラエルは、モサドの一員を反逆者の金を扱っているウイーンの銀行関係者に接触し、ジェリコの同定をいそいだ。そして頭取の机に隠されていた書類を発見。戦争の終わった今、ジェリコには、消える運命がまっていた。
事実を非情に良く調べていることに驚かされる。技術解説が時にはくどいと思われるくらい細かい。
・ほとんどの攻撃目標は宇宙を回る衛生のカメラが提供してくれたメニューから選定されていて、命中精度の高いレーザー誘導弾によって破壊されることになっているとは、誰も予測していなかった。(下83P)
・電磁式アイソトープ分離器(下191P)
・人類は戦争から教訓を組むべく勤めなくてはならない。そうでなければ戦った物の労苦は無益であり、不幸にして倒れた物の死は無駄死にとなる。(下417P)
・湾岸戦争の二つの教訓
・・・工業先進国が目先の利益のために、製品のみならずその技術や設備までを、狂気に盲いた者、侵略を事とする者、傍若無人に危険を振り回す者に売り渡すことの愚かさ。
・・・情報収集技術がいかにすすんでも、特定の場での特定の任務に関して言えば、地上最古の情報収集装置、人間に変わりうる物はまだ、ない。(下418P)
(神の拳ノート)
190.3 ブル博士の殺害。サダムの命令。
2ウオーカー父母のアラブの旅。90.8Iイラクのクウエート侵攻(パドリ)
ブッシュの対抗措置。マーチン博士のクウエート侵入助言。
3SAS、SIS。送り込みの人選。マイク・マーチンに白羽の矢。
4イラクの細菌兵器。空軍、中東へ。
5マーチン、クウエート貿易商アル・ハリファと接触。メドウーサ委員会。レジスタンスの準備
6マーチンの少年教育。メドウーサ委員会。イラクの細菌兵器購入について議論。
レジスタンスの本格化。
7防御から攻勢へプラン。マーチンの活躍。'88イラクの高官のスパイ申し出。イスラエル等で検討。条件付きで受けるとの返事。ジェリコの運営議論。モサドの選んだユダヤ系チリ人、アルフォンソ・ベンツ・モンカーダ派遣。90.8国外退去の憂き目に。
8イラクの原爆開発議論。ゲリラも被害。レジスタンス活発。イスラエルモンカーダの変わりにマーチン派遣を検討。
9マーチン武器を残して脱出へ。成功。
10マーチン大使館庭師としての潜入を希望。ゴルバチョフに要請。オーストリアの銀行について
11マーチン潜入。ジェリコ再び活動開始。イラクの軍事施設ほとんど明らかになる。「神の拳」傍受。
12'90サッチャー退陣。娼婦レイラの活躍。モサドオーストリア銀行を調べるも異常なし。
13レイラ告解室で情報提供。フセイン「勝利したと見なされる」演説。オーストリア銀行秘書エーデイトへのモサドのカリム戦略。神の拳は生物兵器か。91.1NATO側地上戦検討、タリク外相を脅す。しかし神の拳は何だ?
14イラク炭素繊維集める。タリクへフセイン上機嫌「神の拳」カリム、エーデイトをくどく。サダムは「原爆を完成したのではないか。」の疑問。NATO攻撃目標設定。91.9航空戦開始。
15イラク防空システムの穴。レイラの死。イラク、イスラエルにロケットをぶち込む。攻撃軍タルミヤを攻撃。妙な丸い物発見。しかし、攻撃地点の多くは偽装。
16カリム、エーデイト親密に。あの丸い施設が分からない。
17ローマックス丸い物をアイソトープ分離器であると断定。(カルトロン)神の手は原爆だ。
18アル・クパイをついに攻撃、一機を失う。
19カリム、エーデイトにそろそろと目的を語る。拷問で反逆者死ぬ。アル・クパイのミサイルは直前に移動されていた事が判明。
20イラク、マーテインの居所に近づき、ソビエト大使館を考える。カリム、ついに机の下の工作にきづく。オスマン・パドリ等身内が殺された事に衝撃。カーラの事を話す決意。マーチン脱出。
21パドリ兄弟の脱出失敗。バビロン砲。カーラ要塞の位置同定にNATO苦労。オーストリア銀行でついに秘密書類コピーされる。
22パラシュート部隊の派遣と位置の同定。ウオーカーの攻撃、破壊。
23地上戦開始。ジェリコことAMAM長官オマル・ハテイブ殺される。戦争終結
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