さまよえる未亡人たち   エリザベス・フェラーズ 

中村 有希訳  The Wandering Widows  創元推理文庫

久しぶりに英国に戻ってきたロビンは、スコットランドのマル島に休暇旅行に出かける。途中で4人の未亡人グループ、一人で旅するシャーロットなどに出会う。未亡人たちはロンドン空港でみかけたアマンダ・ハウレット、お人よしに見えるヘレン・バスウエル、夫が海外に会社をもちもっとも裕福なキャロライン・マクフィー、それにこのグループに最近加わったらしいデアドリー・ブレア。

ところがアイオーナ島に出かけた翌日キャロラインが薬瓶の薬を飲んだところ突然苦しみだし死んでしまった。そしてこの事件にはキャロラインが人のいいことに目をつけて過去に彼女から金を騙し取ったものがいる、そこで夫のアンガスが彼女に仕掛ける者を見つけるためにシャーロットを派遣したのだと分かる。

話がすすむにつれて彼女が飲んだ薬はヘレンが飲む予定だった事が分かる。ヘレンがキャロラインに酔いどめの薬をあたえるところを全員が見ているのだ。すると殺人者がグループにいるとすれば、見ていたはずだが、なぜ気がつかなかったのか。

夫や息子たちが駆けつけてくる。警察はネス警視と地方検察官のウオータストンを派遣シ、ロビンと推理合戦を繰り広げる。それぞれの夫や息子たちとの関係、確執が明らかになる。容疑者は二転三転する。そのうちにヘレンの夫の死・・・・。そしてロビンとシャーロットのほのかな愛。

最初の状況説明が長い。何かおこるぞ、と読者を恐がらせると同時に、いろいろな仕掛けを施してゆくのだが少し飽きる。もともとクリステイを初め多くの作品のでている毒薬ものは、派手さがなく、きちんとした証明もしにくい。そのもどかしさを感じた。

031007