法律事務所     J.グリシャム

ハーヴァード・ロースクールを優秀な成績で卒業したミッチ・マクデイーアは、メンフィスにある規模は小さいながら一流の依頼人を抱える、税務中心の「ベンデイニ・ランバート&ロック法律事務所に勤める。
仕事は想像を絶するほど厳しいが、待遇は抜群、ミッチもこれにつられた。
しかし過去に5人の悲劇的な死を遂げた弁護士たち・・・・しかもその死因は極めて疑わしい。
このミッチにFBIのタランスが近づく。
彼によれば同法律事務所はマフィアの手先。
しかし証拠を上げられない。
立件のために秘密書類をコピーして持ち出して欲しいとのこと。
悩んだ末、彼は多額の報酬、無実の罪で捕まっている兄の釈放、身の安全を条件にこの仕事を引き受ける。
妻アビー、殺された探偵事務所の秘書タミーの協力を得て彼は証拠となる書類をコピーする。
しかしFBIの内部に裏切りものがいた。逃げ出したミッチ等を追うFBIとマフィアの一団・・・・・。

最後に脱出に成功したミッチとアビーがカリブ海の小島の砂浜で交わす会話がいい。
「ありていに言って、僕は弁護士なんかになりたくもなかった。」
「だったら、そのお酒を飲み干しちゃって、酔っぱらって、子づくりに励みましょうよ。」
アメリカの法律事務所の実態が良くつかまれており、話の展開が早く、非常にエンタテイメント性のある作品になっている。

・体重70キロほどの成人男子に1カプセルの抱水クロラールを投与した場合、それから10時間は死んだように眠りこけてくれるはずだ。(296p)
・洗浄手続きが開始された。もっとも単純で、かつ多用されていつ方法は、合衆国内の不動産をはじめとする合法的な資産の購入だった。 こうした業務を遂行するのが「・・・法律事務所」の創意あふれる弁護士たちであり、資金移送にはもっぱら電信送金が用いられた。(423p)