火曜クラブ      アガサ・クリステイ

ハヤカワ・ミステリ文庫 THE THIRTEEN PROBLEMS 中村 妙子 訳

第一話 火曜クラブ
夫が女中に頼んで砒素入の飾り砂糖をださせ、妻を殺すというもの。ポイントは飾り砂糖が出されたとき女友達、本人、妻の3人が同席しているが、本人は事実を知っており、女友達はスポーツに夢中で食べない事が計算されている点。
第二話 アシタルテの祠
恋敵が驚いてか、木につまずいたかして鬱蒼とした森の祠の前で倒れていた。第一発見者である犯人は、この機会を利用し、短剣で刺し殺してしまう。さらに嫌疑が自分の身に及ぶことを考え、後に自分も被害者になってみせる。
第三話 金塊事件
自分の車に他人のタイヤをつけ、金塊を盗み出し、さらに自分は溝の中で縛られ、放置されていたように見せかけた犯罪。
第四話 舗道の血痕
偽って結婚した女に多額の保険金をかけ、浜辺に誘う。そこに相棒の女が現れ、3人で泳ぎに行き、あらかじめ隣の浜に死体が流れ着くような場所で女を殺す。男は、被害者の水着を着た女と浜に戻り、相棒の女がこないと叫びながら去って行く。(入れ替わり)隣の町で女が溺死体となってあがる一方、女の着物が浜で見つかるという保険金目当ての殺人事件。 これを浜で画家が見ていた。
第五話 動機対機会
老嬢は死の間際に、最後に世話になった祈祷師に遺産を分けるとの遺書を残すがいつの間にか白紙になっている。遺族に同情した立会人が、消えるインクで遺書を書かせたものだった。
第六話 聖ペテロの指のあと
アトロピン中毒は古い魚などが原因で起こるプトマイン中毒と症状が似ているらしい。のけ者にされた老人が、息子に自分の目薬を飲ませて殺すもの。嫁に嫌疑が掛かる。
第七話 青いゼラニウム
老人が死んだが、壁紙の花の色が予告通り青くなっていた。犯人は看護婦で、かぎ薬の中に雀蜂の処理に用いる青酸カリが入っていた。花の色が変わったのは、本来のかぎ薬のアンモニア塩をあらかじめ張ってあったリトマス紙に吹き付けたため。
第八話 二人の老嬢
文無しの老嬢が、自分と似ているいとこの老嬢に近ずき、海水浴に誘い溺死させ、死んだ彼女になりすましてしまう。そして莫大な遺産を受け取る。
第九話 4人の容疑者
秘密クラブ黒手団を検挙した博士は、イギリスの田舎に引っ込むが、半年後に階段から落ちて死ぬ。容疑者は姪、女中、秘書、園長の4人のみ。文中のポイント文字を続けるとdeathになる脅迫状から、除かれるべきものが分かり、犯人は姪と判明。
第十話 クリスマスの悲劇
あらかじめ分かっている女中の死体に妻の衣装を着せ、うつぶせにし、妻の死体として第三者とともに発見する。第三者が警察に連絡に行っている間に、妻を砂の入った靴下で撲殺し、女中の死体を元に戻す。帽子のサイズがあわなかったため、犯行がばれる。
第十一話 毒草
若い男と結婚して去ろうとする娘を中毒事件に見せかけて殺すもの。パーテイを開き、女中にジキタリスとセージで作った料理を作らせ、みんなを中毒にさせる。しかし娘には、さらに自分が強壮剤として使っているジキタリンを致死量以上にいれるというもの。
第十二話 バンガロー事件
バンガローで行われる知らないもの同士のパーテイに女中として潜り込み、宝石を盗み出そうというもの。しかもまだ計画段階で、みんなに打ち明けてみて犯人が分かるかどうかテストしたという話。
第十三話 溺死
身重の女が川に飛び込み、父親らしい男が疑われる。しかし女には実直な大工の恋人。犯人はその大工が下宿しているところのおばさんで、大工を女に盗られ、嫉妬していた。

* 1 砒素
* 2 第一発見者の犯罪
* 4 保険金目当ての入れ替わり殺人
* 5 消えるインクの遺書
* 6 アトロピン
* 7 かぎ薬の中の青酸、リトマス試験紙
* 8 他人になりすまして遺産を受け取る
* 9 ダイイング・メッセージ
* 10 二人の死体を使ったアリバイ作り
* 11 ジキタリス+セイジ、ジキタリン、致死量
* 12 犯罪の計画