角川文庫 ROSEANNA 高見 浩訳
無関係に見えるいくつかの事件が、解明される内に結びついてくるスタイル。
カールソンという男がマルテイン・ベックと一言書いた紙を残してピストル自殺した。
殺人課警部のラーソンはアパートにいる自動車窃盗団の一員らしいマルムを見張っていた。
ところが見張っていた部屋が突然爆発、火災となり、マルムと女学生が死に、多くが怪我をおう。
ひねくれ者のラーソンは被害者の救出に奮闘し、いちやく英雄となる。
火災は火のまわりが早く、消防しゃんぽ到着が遅かったことに疑問がもたれたが、自殺として処理されようとしていた。
ところが検視結果の結果、マルムのベッドに仕掛けられた化学性の時限爆弾が爆発したものと判明。
さらにマルムの黒幕と見られたオーロフセンが廃油たまる海の底から引き上げられた自動車の中で死体となってみつかった。
やがてデンマークでオーロフセンの女が捕まり、彼女の証言から国際的な自動車窃盗団の一味が浮かび上がる。
彼等は、盗んだ車をポーランドに運び、ダイヤなどの貴金属に変えて持ち出していた。
そしてオールセン等は、そのスウエーデン支部を作り、本部に上納金を納める事をやめようとしていた。本部の雇った殺し屋ラサールの存在が明らかになり、スウエーデン警察は威信をかけて対決することになる・・・・・。
この小説も人物が良く描かれているが、なかでも私はラーソン警部が良いと思う。
頑固で、すぐ怒る、その上冷たい・・・・だけど何かが魅力がある。
・あらかじめバイブルに片手を載せて真実のみを語りますと誓ったのでない限り、うそをつくことは罪ではないのだから・・・(344P)
・間違った火災発生場所を知らせて消防署を混乱に陥れる(258P)
・(スウエーデン語とデンマーク語)二人とも、相手の言葉など簡単に理解できると思いこむほど傲慢ではなかったから・・・・・チャンポンの自家製用語を用いるのだった。(366P)