ハヤカワ・ミステリ文庫 A LITTLE CLASS ON MURDER 青木 久恵 訳
ミステリーに精通し、ミステリー関連書店の女経営者であるアニーは、ある日 突然店にやってきたチェステイン大学ジャーナリズム学部長のバークから、大学
で非常勤講師としてミステリーを教えるように頼まれる。
張り切って登校したアニーだが、彼女を待っていたものは、教授会における保 守派と改革派の争い、報道の自由を盾に悪意ある書き方で教授会、教授たちの私
的な問題点を報道する学生新聞『クライアー』であった。最初は「私に仕事は教
えること」と門外漢をきめこんでいたアニーも、公金の不正使用を書き立てられ
たシャーロットが自殺するに及んで、黙っていられなくなった。ついで血の足跡
事件、『クライアー』編集室の爆破と同時に起こったバーク学長殺害とその秘書
エミリーの死。
彼女の捜査を時には助け、時には邪魔し、けなすのは夫のマックス、その母ロ ーラを中心とするおばさんトリオ。犯人は『クライアー』編集長、ケリー。彼が
エミリーをそそのかして学長の秘密ファイルをもちだし、暴露記事にしたのが始
まり。ケリーが真相を知った二人を殺したのだが、その場に居合せたフィニーが
一時犯人と間違えられる。
随所にミステリーに関するマニアックな知識がちりばめられており、興味を引
く。ストーリーも珍しく本格推理を目指しており、面白い。
* ミステリ批評
* 爆破による犯行隠滅