おばちゃまはサファリ・スパイ    ドロシ−・ギルマン

集英社文庫 MRS.POLLIFAX ON SAFARI 柳沢 由美子 訳

金で雇われるプロの殺し屋アリストテレスが、ザンビアでサファリに参加し、チュンガ基地に行き、なにかよからぬことを企んでいる。
情報を得たCIAは、このツア−に参加し、参加者の写真をとらせる目的で、おばちゃまスパイ、ミセス・ポリファックスを送り込む。
それから本の半分くらいまで、旅行記風。
ちっとも推理小説風じゃ無い。ようやく彼女は隣国ローデシアからの極右組織に誘拐され、事件らしくなってくる。
ねらいは身の代金と、彼女が連絡を取ろうとした元CIAのファレルなる男。
口を割らないと分かると、彼等は彼女を処分しようとする。
しかし、そこは活劇、間一髪で助け船が出て救助されるが、誘拐犯人の中にアリストテレスはおらず、彼の真の目的がカウンダ大統領暗殺であった事が分かる。
アリストテレスはあのツアーのメンバーの一人のはず。
最後にオランダから来たと称していたクレイバ−と分かり、大統領が演説する日、群衆の中で狙っていた所を危機一髪で逮捕される。

主人公のやり口は時々おかしく、大して強くもなく、読者をいらいらさせる時すらある。
また前半は推理小説というよりも観光映画みたいな雰囲気で、楽しいといえば楽しい。
そういうところが、この小説の魅力かも知れない。作者は元童話作家とか。