ハヤカワ・ミステリ文庫 LATE PAYMENTS 田口 俊樹 訳
リーロイ・パウダーが主人公の「夜勤刑事」「刑事の誇り」「男たちの絆」3部作。
もう退職間近である。
このシリーズの特色はいくつかの事件が並行して起こり、終わりになってもある者は解決するが、あるものはそのままというスタイルを取っている点にある。いわば推理小説における自然主義とでも呼ぶのだろうか。
しかし、実際の刑事の活動はこうだろうと思わせ、しかも謎が次々提示され、面白い。
事件についてこの書では
・新興宗教団体トラブル・・・・娘が参加して、両親から取り戻して欲しいの請求が出るが娘の自発的意志によっていると分かる。
・車椅子コンピューター技師の不吉な統計を巡る出来事・・・・・身障者の大量殺人があったようにも見え、悪人は倒れるものの、結論は出ていない。
・野球ファンの少年の父親の失踪
父は暗黒街の抗争にの恨みをかって殺されたらしい。逃げ出した母が情夫とともにメキシコから戻ってくるが、これはメキシコで犯罪を犯し、逃げ出してきた物。パウダーは子供を慰めてきたが、今後、子供をどうするか。
・暗黒街の抗争
上述の父親とクラブのオーナー殺しはFBIに寝がえった二人に対する暴力団の復讐。FBIは彼等に家を買い与えるなどして保護をしていた。事件は復讐した側が暴露され、解決する。
・パウダーの昔の恋人の出現
二人の似た男がいて、一人は犯行、一人は同時刻にパウダー、恋人と共に過ごし、パウダーにアリバイを証言させる手口。恋人がどこまで犯罪にかかわっていたかは不明。
最後にパウダーおよび車椅子の部長刑事フリートウッドとパウダーの息子夫婦との和解を通じてエンデイングとなっている。