ハヤカワ・ポケット・ミステリ LES CRIMES DU BON DIEU 高野 優 訳
パリ北東のここ数十年犯罪らしき物がおこったことのない村で、農場経営者の
デフォルジュが絞殺、ついでスルダンが刺殺され、村一番の美人でほとんどの男
と関係していたドウニーズが落石によって殺され掛かる。
パリから左遷されてき たフレショ警視は、皆の意見に支配され、まず経営者と労働者の争いから労働者の
中の一人、ついで他所者の浮浪者ラ・クローシュ、保険会社のからみから私、愛
情のからみから田園監視員ラボアそれにサトウダイコン検視官リガスと次々に疑うが決め手がない。
事件は、この数か月前に釣り鐘を支えている紐がきれて、寺男のガループが頭 に傷を受け、少しおかしくなったところから始まった。
彼はマルリエ神父の過激 な説教話を真に受け、それに従って天罰を下していたのだった。
私は、自分の世話をしてくれた家政婦で40女のメリとラボアの結婚を願い、 二人を庇った。
実は紐にナイフで切れ目を入れておいたのはラボアだし、真相に 気がつき、ドウニーズを説教の中で非難してくれるよう、マルリエ神父に頼んだ
のは嫉妬に狂ったメリだった。
二人の結婚式と疑われて衰弱していたラ・クローシュの死を後に、私は生まれ 故郷の村を去る。
フランスの片田舎という閉鎖社会をうまく描かれ、人物描写が 素晴らしい、ミステリーとしての意外性を十分に供えている、などから素晴らし
い作品といえよう。
* 他人を利用した犯罪