チーズはどこへ消えた?    スペンサー・ジョンソン


扶桑社 WHO MOVED MY CHEESE? 門田 美鈴訳

迷路のなかにいる二匹のネズミ「スニッフ」と「スカリー」、二人の小人「ヘム」と「ホー」が主人公。ネズミは単純で非効率的な方法、つまり試行錯誤でチーズを探した。スニッフは良く利く鼻でチーズの場所を探し出そうとし、スカリーの方はひたすら突き進んだ。小人は過去の得た教訓と思考により、複雑な頭脳を使ってもっと高度な方法を作りあげた。とにかく彼らは自分たちの力でチーズの一杯あるチーズステーションCを見つけた。
彼らは幸せだった。
ところが行ってみるとチーズが無くなっていた。ネズミは驚かなかった。置いてあるチーズが毎日、だんだん少なくなって行くことに気がついていたのでどうすればいいか本能的に分かっていた。彼らは迷路探索の旅に出かけ、ついにステーションNを見つけた。
ヘムとホーはながいことステーションCで事態を検討した。打開策がなく不安と失望が増した。とうとうホーはチーズステーションCを離れなければならないことに気がついた。ヘムが「駄目だ!」と叫んだので一人で出かけた。
「変わらなければ破滅することになる。」とヘムが気を変えることを期待して書きつけた。そして「もし恐怖がなかったら何をするだろう。」「つねにチーズのにおいをかいでいれば古くなったのにきづいたはずだ。」と考えた。
チーズはなかなか見つからなかった。しかしホーは楽天的に考えた。「新しい方向に進めば新しいチーズが見つかる。」「まだ新しいチーズが見つかっていなくてもそのチーズを楽しんでいる自分を創造すればそれが実現する。」新しいチーズが少しばかり見つかった。しかしヘムは好きじゃないような気がする、と拒絶した。しかしホーは「古いチーズに早く見切りをつければそれだけ新しいチーズが見つかる。」と考え、自分の道を歩み続けた。そしてとうとうステーションNを見つけた。スニッフ、スカリーの仲間入りを果たしたが、ヘムは一体来るだろうか。
最後に「変化はおきる/変化を予期せよ/変化を探知せよ/変化にすばやく適応せよ/変わろう!/変化を楽しもう/進んですばやく変わり、再びそれを楽しもう」とまとめている。後はデイスカッションである。

大人の童話といった趣だが、読み進んで行くうちに、頭では分かっていることなのに、普段は気にしないでいる「大事なこと」に気づかせて呉れる。ただ童話であるから、それをどのように認識し、それぞれの立場で利用して行くかは各人にかかっている。「面白いものがヒットするなあ。」という気持で読み終えた。
010411