双葉文庫
愛人宅をでた暴力団組長緋野勝久のベンツを友永、稲垣、ケンのライトエースがつける。商店街をぬけ人通りの少なくなった交差点で突っ込むと、ベンツは横断歩道の中央まではじきだされた。おりてきた緋野を言葉巧みにライトエースに誘い込み、銃をつきつけ、殴り付ける。「3000万ほど欲しいんやけど、あんた、若い者に電話して用意させてくれるか。」
友永はネジの切り屑を集めて売るダライ粉屋をやっていたが、交通事故。入院中に稲垣という得体の知れない男と妙に気が合った。誘われて電波発信機をパチンコ台に取り付け稼ごうとした瞬間見つかり痛い目にあった。稲垣から腕っ節の強いケンを紹介され、3人でパチンコ屋に落とし前をつける。
ギブスも取れたころまた稲垣から「やくざを誘拐して身代金をせしめよう。」と相談を受ける。最初は伊誠会幹部西尾義明。見事に成功して1000万せしめた。それで足を洗うつもりだったが悪銭身につかず、すっかりなくなってしまった。そしてまた稲垣で今回の緋野勝久誘拐劇。架空口座も作ったし、ライトエースも用意したし、アジトも借りた。
緋野が電話。そしていよいよ3000万の受け渡し。向こうは舎弟の矢代等がやってきたが、不足分を別のところに用意した、など不振な発言。銃をとばしての殴り合いになり、やっと抜け出した。くそ、今度は請求額は1億円だ、と息巻くが、ケンが先方に捕まったと知り、トーンダウン.....
緋野が大阪情報大学の現理事長芳賀と今川学長が対立する理事長選挙にからんでいることをかぎつけ、理事2名の委任状を奪い取る。それをもとに数百万の金を作るが緋野とケンの交換がうまく行かない。警察署前を利用した交換芝居も先方がケンを連れてこず、あわてて逃げ出し駐車場でブロックを投げ出して、追跡車をふりきってのようやくの脱走。2000万円に下げた身の代金も相手が小切手で振り込んだため換金できない!
アジトを二度、三度変えるが、最後に緋野が逃げ出した。最後は資材置き場に潜む矢野たちを偽の火事によっておびき出し、監禁されているケンを救出.......
大阪弁とふんだんにテクニカルタームを用いた会話に凄みがある。アクションも迫力十分で読み進んでしまう。当たりやをやったこともある一匹オオカミやくざ稲垣を据えたのも成功している。
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