ちくま文庫
オヨヨ島の冒険でヒットした作者が、その続編と言う形で1993年末に上梓した作品。時節にあったジョークも今では懐かしい。
あたしはルミ、成績は悪かったけれど無事六年生になって、パパは相変わらず「千面鬼」なんておかしなテレビドラマを書いている。女性週刊誌「ギャングレデイ」記者から「東南アジアのズビズバ国で内乱が起り、ワル・ノリという男が政府を作った。亡命した王様の一人ジャンジャン姫がいまこっそり日本に来ているが、インタビューしてもらえないか。」そのインタビューでパパが毎度のオオボラをふくと「三星銀行本店の地下の金庫にある柏木画伯の絵を盗み出してほしい。」と頼まれてしまう。
それから先、あたしは健全娯楽盗聴機とタクシーでの尾行を使ってパパを追跡した。パパはロケ隊に混じって件の銀行に侵入し、絵を盗み出すことに成功した。ところが頼んだ人物はジュンジュンなるジャンジャン姫のところにいる娘で、パパは見事にペテンにあったのだ。陰に死んだはずのオヨヨ大統領がいるらしい!ジャンジャン姫からは「実は絵よりも、その額に隠されている4つのダイヤモンドが問題なのです。1週間で捕まえなさい。そうでないと警察に訴えますよ。」と脅かされた。そして警視庁の鬼面刑事もパパを狙い始め、大ピンチである。
記者の助言でメイ探偵サム・グルニョンを雇うことにした。グルニョンとわたしたちは持ち込まれた宝石を鑑定、偽物と断定する。ところが、依頼人は「グルニョン、お前が盗んだな。おれはオヨヨ大統領だ。」と突然すごみ、私たちを第二のオヨヨ島につれて行く。オヨヨはそこでなんと自分の野望を遂げるために、グルニョンに日本銀行本店を襲う手助けをしろ、と命じる。グルニョンが作った案は、日本銀行本店の下に大きな穴を掘り、一気に地下に埋め、その混乱のすきに金を奪おうと言うものだった。
第二オヨヨ島から脱出し、日本に戻り、ジャンジャン姫を訪ねると、ワナワナ侍従長は実は絵のダイヤモンドは最初から摩り替えてあったと本物を見せる。ところがそこに現れたワルノリが本物を奪って逃げた。そしてジャンボ・ジェットの中、私たちとオヨヨ大統領、ワルノリが顔を合わせる。そこに登場、毎度おなじみハイジャック!
福岡空港で降ろしてもらったが、いち早く「もう一つ仕事が…。」とオヨヨ大統領が姿を消した。そうだ!もう一つ仕事、日銀の金庫を襲う話があった。さあ、大変!
相変わらず軽妙なギャグが冴えているが、私の感じでは、筋立てまでドタバタし、少しふざけすぎのように思えた。
010411