毎月の脅迫者        山村 美紗


新潮文庫

石原明子シリーズ。商売の話やら明子の恋の話やらいろいろ入り交じっていて、ぴりっとしたところにかけるような感じがするがミステリー部分の要点をまとめると以下のようになった。
毎月の脅迫者
不動産会社を経営している松井伝吉が唐崎にある別荘で溺死していた。発見したのは三沢理恵で晩年松井と知り合い、結婚まで考えていたらしい女性で妊娠している。しかし葬式等は生前全く縁がなかったらしい甥と姪がとりおこなった。ところが葬儀後調べてみると、松井は最近まで毎月1000万円を五江万里なる女性に振り込まれ、すべてが引き出されていた。そして松井は理恵に「畳の上で死にたいものだ。お前と子どもに看取られて。理恵に幸福のキーを与える。云々」とのメッセージとともにキーを与えていた。宝探し問題である。
殺しの乱数表
明子の友人、由布菊子がマンションの自室で、全身メッタ突きに刺されて死亡した。早速秋山に薦められて売り込みに行くが、生前死者は明子のポケベルに妙な数字を送っていた。415134-8363。アナグラムらしいがアイウエオ順か、イロハ順か。明子は犯行現場から赤いサンダル、バスタオル2枚、タオル1枚、バスキャップ1枚などが盗まれていること、下駄箱に隠してあった血の付いたサンダル履きが22.5センチの小さい女物であることなどから犯人は女性と指摘した。
偽りの遺留品
明子の友人池上純一の妻美江子が毒入りコーヒーを飲んで死んだ。犯人は池上本人か、それとも池上の愛人井上冬子か、それとも…・。プレイボーイの誉れ高く関係した女性は多い。現場に残されたたばこの吸い殻、胡蝶蘭の花の包装紙、指紋等は冬子犯人説を暗示していた。しかし冬子が買う花屋では一部造花を使い、薔薇はトゲを切って渡すが、現場に残された花はこの条件にあっていない!。
灰色の容疑者
梨田功一の妻絵里子が庭の灯籠で頭を打ち亡くなっていた。そばに布団があったから、二階のベランダに布団を干そうとして誤って落ちて死亡した者ではないか。しかし絵里子は布団乾燥機があるから、ベランダに布団を普通干さないはずだ。梨田は最近若い愛人ができしかも妊娠しているという。しかし死体の下から絵里子の母親と出ていった鬼田と言う男の百円ライター。事故死となった場合、財産は梨田と鬼田で分けることになると言う。驚かそうと思って自殺を試みたが本当に死んでしまった、第一発見者は自分の都合を考えて工作をする…・犯罪と言えるだろうか。
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