徳間文庫
ネバタ州からカリフォルニアへシェラネバダ山脈を越える観光バスの中で、突然一人の男が暴れ出し、運転手に襲いかかった。バスは転覆し、男は死んでしまった。ところがそこに突然ヘリで防毒マスクをつけた4人組が飛来し、乗客等に銃をつきつけ、男の死体と荷物を持ち去ってしまった。事件は不思議な終わり方をしたが、それからバスの運転手、乗客たちが次々に襲われ殺されて行った。
FBIはカーソンシテイ市警の刑事ブラボーンおよび偶然バスに乗っていた日本の警察庁警視玄門正秋を呼び寄せた。玄門の証言で壊滅したはずのナインナイトが関わっていることが明らかになった。
ガンウッド、ロザールを中心とするナインナイトは身元不明の超専門家集団で、中央生物工学研究所から開発中の生物毒M999を盗み出し、「9000万ドルをだせ。出さなければM999をばらまく。そうすれば北米大陸から人類がいなくなる。」と脅した。
しかしわずかな手がかりから、彼らを本拠地ブル島に追いつめ、最後にはナパーム弾で焼き尽くしてしまった、はずだった。しかしどうやら焼け跡から見つかった死体は彼らに雇われた者どもにすぎなかったようだ。
バスで暴れた男はどうやらM999を所持していたらしい。どうやらスリーナインはM999の拡散を防ごうとしたようだ。一方でM999にやられたと思われる地域や羆の死体が見つかった。全員火膨れのような傷を得ていた。玄門、ブラボーンとナイン・ナイトの命を賭した対決が始まる。
カトリーヌ・アルレーの「アラーム!」は、クルージング中、偶然開発中の治療不能のバクテリアに汚染された島を訪れたため、当局から全員が追われる、という話である。これも同じアイデアである。
作者の最近の作品を読んでみたいと思って手に入れた。刊行されたとき作者は59歳、こうなり名遂げた作者が、「ルジラの翳り」の焼き直しをいれるなど、今までの経験を生かし、舞台をアメリカに移して新味をだした作品といえようか。
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