徳間文庫
南米ベネズエラの名門、エリゾンド家が所有するかれた油田地帯に、燐酸イットリウムという希土類金属が多量に埋蔵されていることが明らかになった。当主ベルトロメオは独占採掘権を餌に巨万の富を得ようとしていた。
そんなおり12年前に家を出たアルフレードが帰ってきた。彼は、情婦ベロニカとはかってベルトロメオ、病んだ母、兄のラモンを次々殺害し、当主につく。
左翼革命家の丹波春秋は、サン・ミゲルの獄舎を九死に一生を得て脱出し、同じ革命家の鍛冶志朗等のグループと合流する。丹波と鍛冶は、かってコロンビアの麻薬密売組織から2000万ドルを強奪、それを枯れた油田地帯に隠した。
彼らは、国境警備隊等におわれるうち捕らえられるが、再び脱獄する。しかし、今度はコロンビア革命家のマルチネスが、加わり7名に成っていた。
一方枯れた油田地帯ではコロンビア難民が宗祖マグダレナのマリアが中心となって共和国建国を唱えていた。丹波・鍛冶グループはこれに合流、冷酷な新当主アルフレードと壮絶な闘争を始める。
アルフレードの雇った殺しやたちは、重機関銃を備えたランドローバー7台で攻めたが、
地雷、対戦車ロケットランチャー等で応戦、ついにこれを下し、アルフレード、ベロニカをも倒すが、マリア、マルチネス等を失う。
しかもその後におこる内部分裂と大きな地震・・・・。
一大冒険小説である。発展と繁栄の上にあぐらをかく我々に野生の世界を思い出させる作品といえよう。殺し屋たちとコロンビア難民の戦いは「七人の侍」を状況といい、話しの進め方といい思わせた。面白くて一気に読んでしまった。
・コロンビアは皮革の名産地だ・・・皮をなめすには・・・(上171p)
・ところどころ不自然に強く発音されてる箇所があるんだ。その音をつなぎ合わせてみ
るがいい。・・・・暗号文が浮かび上がるから。(下289p)