餓鬼岳の殺意       太田蘭三

講談社文庫

釣と登山についてのレジャーライターの釣部渓三郎と、ガールフレンド上条アキの周辺における殺人事件。
推理小説、山岳小説、ロマンポルノ、警察内幕小説としての面白さをみんな供えて、作者は読者にサービスこれ勤めている。
殺人トリックとしてはあらかじめ用意したピッケルによるもの、投げ釣りの竿をふり、細工をした錘を飛ばして、登山者の頭を狙うものなどが現れる。
また誤認殺人、交換殺人というのも行われている。
殺した人間の胃袋からコンタクトレンズがあらわれ、それが証拠になるところも面白い。
ただ前半の山歩きの部分の面白さに比べると、終り近くの犯人探しはやたらに殺人が多く、登場人物も多すぎ、どたばたになっているような気がする。