監獄部屋      羽志 主水

創元推理文庫 日本探偵小説全集11

土木工事現場、いわゆるタコ部屋の現実を告発した作品。
かれこれ3000人が働く北海道の喜多見の一角、XXX川の水力工事の土木現場は、内務省参事官が視察に来るというので大変だった。
山の幹部たちは悲惨な労働実態を隠そうとし、工員たちはこの機会に訴えようとした。
そして当日「改善すべきところがあれば、腹蔵なく述べよ。」の薦めにしたがって、工員たちは日ごろの恨みつらみをを述べた。
しかし最後に参事官が山の幹部たちが招いた回し者とわかって暗転。
発言したものはみな殺された。
それから1週間後本物の参事官がやってきたが・・・・・。
小説としてみると物分かりのよかった参事官の正体がばれるくだりが 凄みをおびてすばらしい。