創元推理文庫 日本探偵小説全集 1
実話に取材したもので、作者の代表作である。犯罪実行から犯人の割り出し、裁判に置ける犯人の犯行否定まで一貫して書かれており面白い。聖書の窃盗の疑いで事情を聞こうとしただけで、支倉は逃亡してしまう。そして警察に捜査を揶揄した書面を送る。
躍起になって調べてみると、彼は実は前科4犯、さらに保険金詐欺のための放火3回、雇い入れた女性の強姦殺害までが浮かんでくる。特に後者は大変で、女性が投げ込まれた古井戸、無縁仏として処理された女性の死体の発掘、その衣服、白骨の鑑定までが行われる。
すべての罪状を認め、起訴されてからがまた大変で、被告は一転否認、イージーゴーイングな反論を執拗に試みること8年、ついに絶望、死刑になるとわかり、刑務所内で首を括って死ぬ。
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