文春文庫
何よりも著者のワインとフランス料理?の知識に脱帽、しゃれた各章のタイトルと軽妙な文章がこの作品を魅力あるものにしている。
主人公はレストラン「フィロキセラ」の若きソムリエ嬢富田香。
店長篠塚荘平宅のワインクーラーのワインが割られ、電気系統が破壊されていた。
香は荘平の招きで彼の居宅を訪問し、高級ワインを楽しむ。
そして翌日会社のでセラーの中で評論家の北嶋博子がワインの瓶で殴り殺されていた。
事件の真相を知っていたらしい香の師匠格のソムリエ堀口義雄がセラーにあった4本のワインと共に失そう、やがてホテルで死体となって見つかる。
彼はセラーの温度を操作して犯人が博子の死亡推定時刻を誤らせようと考えたのだった。
結局北嶋の遺留品の中に香のテイッシュ入れがあったことから足がつく。
犯人はパトロン北嶋博子から逃れようとした荘平で、自宅で博子を殺した後、セラーに運び、あたかもセラー内で殺人が行なわれたように見せかけたのだった。香は荘平のアリバイ作りのために呼ばれたのだった。