講談社文庫
昭和44年から54年までの10年間「小説現代」に連載した「ブラックジョーク」800編の中から、約600編を選んで一冊にまとめたもの。以下に面白そうなものをあげる。
路上で
女A「この地区では、生ゴミは月曜日に、大きなゴミは火曜日に出すことになってますのよ。」
女B「あら・・・・じゃあ、主人の死骸は月曜日かしら、火曜日かしら」
自動車の中で
男A「酔払い運転も、場合によってはそう悪いものじゃないね。」
男B「そうかね」
男A「うん、この間オレの友達が酔払い運転をやってさ、子ども一人はねちゃったんだ。」
男B「本当かい。ちっともいいことじゃないじゃないか。」
男A「うん。しかし、やつは酔っ払ってたから気がつかないんだよ。実はオレが運転していたんだ・・・」
街角で
占い師「如何かな、占いは」
娘「いやよ。去年せっかくいい占いを立ててもらったのに半分しかあたらなかったわ。」
占い師「半分でも当たればよろしいではないか。」
娘「でも、結婚して赤ちゃんに恵まれる、って言われたのに、赤ちゃんの方しかあたらなかったのよ。」
娘の部屋で
母「結婚前に処女を失う娘なんか、ろくな結婚ができないものだよ。」
娘「あら?あたし、知ってるのよ。ママだってそうだったんでしょ。」
母「お黙り。だからパパで我慢したんです。」
病院で
副院長「お父さん。お父さんが十数年も見ていた金持ちの患者がいたでしょう。」
院長「ああ、ヤマダさんのことか」
副院長「そう、ボクはあの患者をみごとになおしましたよ。」
院長「もったいない。あの人はお前が一人前の医者になるまでのお金をズーッと払ってくれていたのに」
議員会館で
陣笠議員「どうして警察なんかによびだされたんですか。」
大物議員「収賄だ」
陣笠議員「どうしてうまく切り抜けたんですか」
大物議員「贈賄だ」