講談社(コミックス)
背氷村の事件で一緒だったアイドル女優速水玲香の招待で、金田一少年は美雪と玲香の父が経営する北海道高巻スキー場のタロット山荘へ。山荘には芸能レポーター伊丹、北条アンヌ、プロダクション社長赤間、玲香のマネージャー小城、スキー客辻等がとまっていた。
その夜玲香の父速水は、伊丹に強請られて撲殺し、死体を雪の中に埋めるが、翌日彼はタロットカードの運命の輪よろしく隣の風車山の風力発電用風車に磔になって発見された。コントロール室が荒らされ、客は全員タロット山荘に閉じこめられてしまった。金田一少年はアリバイ表、灰がほとんど残っていない灰皿、デイジタル時計の遅れ等から早々と伊丹は自室で速水に殺されたと推定するが死体移動が分からない。
そして玲香に多額の金を貸し付け、その体を狙っていた赤間が「落雷の塔」に見立てて殺された。追いつめられた速水は自室で首吊り死体となって発見された。自殺かとも考えられたが金田一少年は信じない。しかしそうとすれば密室になったオーナーの部屋に、広間が見張られている状況で、部屋から部屋にわたる鍵が利用できたとしてどうやってたどり着くことが出来たのだろうか。
玲香の過去を洗っているとき、金田一少年は不意に襲われ、気がつくと風車山の上。風車は凍り付き、時間が過ぎていたから発電器も動いていない。このままでは殺されると考えた金田一は美雪からプレゼントされたセーターを燃やし、風車を回し、リフトを動かしてようやく帰還する。
彼は宿泊者を集めタロットカードを配り正位置に置いてもらう。そして足を縛られて吊されているカードを首吊り方向においた男を犯人と指弾する。犯人がオーナーの部屋に行くには美雪の部屋、空き部屋、金田一少年の部屋を通過しなければならなかったが、彼は金田一少年を睡眠薬で眠らせ、美雪を電話で呼び出し、彼女の部屋を通過していたのだ。犯人は子供の時に誘拐され、身代金受け渡しの際に目の前で父を絞め殺された。その犯人が速水、伊丹、赤間だったわけで復讐を狙って、この場を設定したのだった。
タロットカード見立て殺人、部屋渡りトリックなど非常に面白い。ただ、風車の氷をセーターを燃やして解かし、電力を起こし、リフトを動かし・・・・と言うのはいくらなんでも無理じゃないかと言う気がした。
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