異人館村殺人事件


講談社(コミック)

 小田切先生と時田若葉のいかがわしい写真が公表され、時田若葉は、退学、故郷青森県六角村に帰った。その若葉が結婚するとの報がながれ、小田切先生に頼まれた七瀬美雪と金田一少年は三人で六角村に向かう。なんと村は六角のダビデの星の形に運河が流れ、その各頂点に時計の館、風見鶏の館などが建ち、中央に焼けた教会が立つ。
 時田若葉と連城久彦の結婚式が行われた。花嫁は古式に則り、一夜を一人で教会で過ごすために退出するが、しばらくすると不気味な死の時にならす鐘の声、あわてて駆けつけると花嫁は、密室のベッドの上で首無し死体となっていた。側には「七人目のミイラ復讐はいまだ終わらず」の文字。金田一少年が捜査を開始し、各屋敷に体の一部が欠損したミイラが保管されていることを知る。
 しかし今度はそれをあざ笑うように右足を切り取られた一色寅夫の死体、草薙光子の左足を切り取られた死体、兜礼二の家では、兜霧子の首が鎧の中から転がり落ちる、などの事件がつぎつぎに起こる。
 このときになってようやく金田一少年は、村の秘密を発見する。宣教師によって起こされたこの村は、違法の大麻を栽培して巨利を得たが、村人と大麻栽培を辞めようとする宣教師が対立。村人は宣教師と七人の養女を焼き殺した。しかし贖罪の意味をかねて、彼らは焼け跡から見つけられた部分の欠損した死体を持ち帰ったと言うのだ。
 いろいろ検討した結果、金田一少年はこのとき殺されたのは6人で、逃げ出した一人と、その関係者が復讐を企てているのだと発見する。一同を集めて、人形を使ってトリックを説明し、その人形を真犯人に投げつける・・・・。二人の美雪を挟んでの対決。
 

 六人の死体を七人に見せるやり方は、島田荘司の「占星術殺人事件」と同じ。眠らせておいてベッドごとウインチで持ち上げ、窓の外から首を切り、その首だけ取り出し、またウインチで下げて密室を作る、と言うやり方もどこかにありそうだが、面白かった。また胴体だけすり替えるというアイデアや、暗視用カメラによる隠し撮りも面白い。
 興味ある作品だが、時田若葉が兜霧子を殺さなければならなかった理由、なぜ、連城久彦が頭巾をかぶっていたのか、などの説明が無いなどという点はひっかかった。

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