講談社文庫 THE MYSTERY WRITER'S HANDBOOK 大出 健 訳
・四つのルール
(1)登場人物が直面する問題は読者の関心を引くに足る重大な物であること
(2)主な人物は全体を通じて登場していること
(3)事が起こる前に伏線が引かれていること
(4)登場人物は問題を問題を何とかしようと努力すること。
・ミステリーの分類
謎とき型ミステリー クリステイ、クイーン、デイクスン・カー
ハードボイルド型ミステリー
純文学型ミステリー 登場人物の性格や関わり合いを掘り下げる・・・針の目
追跡型ミステリー・・・スパイ、逃走、魂の世界、世界滅亡
フーダニット型ミステリー・・・推理に重きが置かれず、読者への挑戦も重視されない。
・・・・社会政治物、警察物、私立探偵物、心理物、メカニズム物、倒叙物、悪漢物、ドタバタ物、時代物
・奇妙な事実を種に・・・一酸化炭素中毒で死ぬと死後硬直が現れない、カーネーションをロックバンドの側に置くと、花はまもなくバンドから身をそらしてゆく(42P)
・六週間ほどかけて登場人物のノートを作ってからでないと何事も始まらない。ノートには各人物の背景から性格、からだつき、年齢、家系にいたるまですべて書き付ける。(83P)
・車のハンドルやピストルの引き金から指紋は検出できない(96P)
・警察機関を本当らしく・・・・密着取材(99P)
・指向性マイク(医療用)(106P)
・十本揃わないと指紋検索は出来ない。手袋は完全でない。(108P)
・もっともうんざりなのは、真面目市民の素人探偵や、詮索好きの老婦人が客間の窓越しに偶然見たことがきっっかけになって・・・・(125P)
・読者・・・配管工、ピアニスト、園芸家、衣類メーカー、大学教授、自動車整備工、医者、弁護士、テレビ技術者、舞台演出家、犬の調教師・・・(127P)
・本当らしく・・・本を読むこと、自分の目で見ること、事情通に聞くこと(128P)
・腕のいい物書きが物語を作ったとしよう。・・・彼は出来事にあわせて想を練ったりはしなかったはずだ。逆に物語がいかなる独特の高架を醸し出すべきかをじっくり考えた上で、前もって考えた効果を実現するのに最適な出来事を創作し、組み合わせたはずである。・・・(ポー、135P)
・その年の秋、静まり返った陰鬱なあの日、重く垂れ込めた雲の下を私は一日中、ただ一人で馬を駆り続けた。荒野を抜けて、夕闇もせまる頃に、やっとの事でめざすアッシャー家の陰気な屋敷が見えてきた。(136P)
・三人称がもっとも扱いやすい。主人公でも脇役でも、すべて三人称で処理出来る。(145P)
・「ジャニスはからだを起こして枕カバーをひっかぶった」「ジャニスはとても内気な娘だった」(146p)
・ドキュメントなどには、全知全能の視点(155P)
・ワトソン役(160P)
・なによりも先ず、読者に登場人物の身の上を心配させなければいけない。(166P)
・連載の各一回分はメインストーリーを展開しなければならないが、同時に一つの独自のサブストーリーを持つか、それとも最低限、未解決の一つの大きな課題を提示しなければならない(170P)
・形容詞は既に死後である。好むと好まざるに関わらず、我々は動詞の時代に生きている(174P)
・アクションが既に始まっている部屋からなぜスタートしないのか。いったんそうした上で、おもむろに周囲の全般的な状況に戻ればいい。(178P)
・会話の手本(183P)
・文章・・・自分自身にとって自然、想定読者に受け入れられる、作家が伝えようとしている内容にあった文体(189P)
・単純で動きが早く、能率的な文体こそ、ミステリーに最適(191P)
・削除できる物はすべて削れ(215P)
・短編を長編に変える・・・・決してそんなことをしてはいけない。(218P)
・「この街路」「この車」が問題(220P)
・最大の障害は「プロットの複雑な細部を完全に組み立てること。私はこの点では、すべてのアクションは少なくとも二つの理由を持たなければ満足できない。解決策はじっと耐え、試み、考え、いらいらし、呪うこと。道は突如として開ける。要するに解決策は問題と格闘することだ。(226P)
・何でも良いか書く。とにかくスタートさせる。(228P)
・「ジェーンエア」で私たちの心をつかんだ物は、今なおゴシックの基本であり・・・(236P)
・すぐれたゴシック小説を書くためには、自身が良き読者でなければならない。(242P)
・ハードボイルド探偵の魅力「もう一度うそをついたら、そのまあるいお尻をボールのように空高く蹴り上げるけれど、それでもいいのかい?」(247P)
・主人公の性格を手早く確立する・・・・過去を語る(252P)
・すべての登場人物に三つの性格を割り当てよ。たとえば、主人公は「勇敢で」「恐れを知らず」「落ち着きがない。」とか、女主人公は「処女で」「内気で」「博学である」(263P)
・書いていて途中で動きが取れなくなったら・・・何か事件を起こすこと。恋物語が退屈になった場合?。二人にひどいけんかをさせ・・・・探偵がうまく行かない場合?。役柄を変えて探偵を悪漢に、悪漢を探偵にすると良い。(266P)