岩波新書
序文に「世に文章読本とか、作文技術とか言う本は沢山書かれていて、それぞれに立派な案内書だ。しかし私は、水泳や何かのように文章についてもまったくの手始めのことから練習することが必要と考え、学生や社会人のために「日本語の練習帳」という形を考えてみた。」とある。学習帳のように硬い雰囲気はなく、一問、一問楽しみながらといて行くうちに、自分なりに良い文章の書き方のヒントが得られるところが素晴らしいと思った。
1単語に敏感になろう
・思うと考える、思いこむと考え込む
・うれしいとよろこばしい
・意味が通る、意味が通じる、道が通っている、道が通じている
・ラ抜き動詞
・最良の、最善の
・意味と意義
・自立する、独立する、孤立する
・明白な、明確な、鮮明な、明晰な
2文法なんか嫌い・・・役に立つか
・「は」と「が」
・長いセンテンスは明晰さをそこなう
・「Aは」の下は一度切れる
・問題を設定して文末で結ぶ「は」、対比の「は」(法典編纂事業は、まず第一次には、)、限度の「は」(6時には持ってきて下さい。)、再問題化の「は」(美しくは見えた)
・「が」による上と下の一体化
3二つの心得
・「のである」「である」を消せ
・「が、」を使うな
・志賀直哉論
4文章の骨格
・文章を縮約することの大切さ
・段落ごとの要旨をとる大切さ
・筆をとる前に 1思いつくことをバラバラに書く 2細かく見て順序をふる
3準備不足、知識不足、考察不足をおぎなう 4書き上げたものの修正
・英語に習熟すると長い文章
5敬語の基本
・人称代名詞の区分け・・・ウチとソトの存在
・一人称を二人称へ転化する
・人間関係の反映・・・上下、遠近、親疎
・谷崎の「少年」・・・「話しかける相手」と「話の中身」の区別
・登場する人物をどう扱うか、その人がする動作をどう扱うか
・尊敬・謙譲と侮蔑・尊大
・話の中身(一人称=尊大・謙譲 二人称三人称=尊敬・侮辱) 話してと話しかける相手=丁寧語
・本だ、本です。死ぬ、亡くなる。(尊敬) 思う、お思いになる、お思いなさる(尊敬) 聞いた、うかがった(謙譲)参る、おる、存ずる、我が輩(尊大語)
・授受の動作(唄ってさしあげなさい)
・美化語
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