サラリーマン悪徳セミナー   森村 誠一


角川文庫

新入社員に対するセミナーのような形で、逆説的にサラリーマンの行き方を書いている。しかし今から考えると、高度成長時代前期に書かれたせいか、一匹狼てき生き方を薦めながらひどく優等生的である。
1)ライバル調教の原則 社内の七匹の敵とその調教法
2)公私混同の原則 さぼりを仕事に調和させて自分の時間をつくれ
3)サボタージュの原則 さぼり時間を
4)人間関係悪化の原則 合掌・連衡によりライバルをたたきだせ
5)完全犯罪応用の原則 飲食物を凶器に使う、テキ交換などでライバルを消せ
6)権謀術数の原則 大切な社内詐欺、第二の欲望を第一の欲望に転嫁させ、ライバルを消せ
7)怯者における心理原則 真の勇者は泥を食う。赤穂浪士はバカ。
8)相乗効果を生む転職の原則 本来の自分の職を探せ
9)上司不信任の原則 無能な上司はバイパスせよ。
10)出世の原則 出世が一番大切、雑用分配、抜け駆け、密着、コネクションがポイント
11)変形社員における悪徳原則 OLのために。中世的女類になるな。適当にミスを犯せ。
12)反人間規格品の原則 野党精神を忘れるな
13)サラリーマン悪徳憲法
それにしても最後のテストにあったことわざ対応は、作者の考え方が現れているようで面白かった。
おごる平家は久しからず 社長重役の椅子
岡目八目 社外モニター
知らぬが仏 株主
嘘も方便 株主総会
渇しても盗泉の水をのまず 上司への三下り半
金の切れ目が縁の切れ目 労働組合
滅私奉公 社訓
重箱の隅を楊枝でほじる 総会屋
杓子定規 タイムキーパー