社会思想社 現代教養文庫
暗号について総合的にのべた解説書。
前半は暗号の原理、文字の秘匿や意味の変換など特殊な暗号、使用度数について言及した量的に見た文字言語の特徴、一般的な暗号、乱数と暗号、漢字と暗号などが解説され、暗号についての総合的な概念がつかめるようになっている。
大寿丸事件と特殊インキ、フリードリッヒ大王からヴォルテールへの手紙、電報などに使われる陰符、吉備真備の読んだ暗号文、いろはのアナグラム、吉田松陰の二十一回猛士説などのエピソードも非常に面白い。
後半は機械暗号、ミッドウエー海戦とD暗号の解読など面白いがかなり難しく、私も100%理解仕切れなかった。
しかしミッドウエー海戦でアメリカが語数出現頻度から日本側秘密文書の大体の解読を終え、日本がそれを変更する余裕がなかった事実は驚くべきものだった。
推理小説を読むと多くの暗号問題にぶつかるがそのとき、この書に一度戻って考えるべきだと思った。
・大寿丸事件・・・・・秘密インキはブドウ糖、硫酸アンモニアで暗号が現れる。(64P)
・いろはのアナグラム・・・・・ お米、水道と、つれなや値上がり、飲み食いきん世ゆえ、わらしも細るべえ、間抜け政府にさ、鞭を張ろ(228P)