新潮文庫
・総て文章の妙は胸中の思想を飾り気なく平たく造作なく直叙するが妙味と被存候。(18p)
・気節と申すは己に一個の見識を備えて造次顛ぱいの際にもこれを応用しその一生を貫徹する・・・・(32p)
・一頁には一頁の主義あり文字あり、一編には一編の主意あり文字あり、一巻には一巻をつらぬく主意あり文字なかるべからず。(35p)
・大気節は人生をおおう大見識に属すと(35p)
・堂々たる日本人がお出でになるが会話がまずいから西洋人の方では学問も会話くらいしかはったつしていないとしか考えない(86p)
・自分の弱点に関しては二様に取り扱う方法がある。一はこれを隠して自己の虚栄心を失望させまいとする。・・・・一はコンフェッションである。(144p)
・他人は決して己以上遥かに卓絶したものではない。また決して己以下に遥かにおとった物ではない。(147p)
・僕は死ぬまで進歩するつもりでいる。(159p)
・今の世に神経衰弱にかからぬ奴は金持ちの愚鈍の物か、無教育の無料心の徒か、さらずば二十世紀の軽薄に満足するひょうろく玉に候(160p)
・世界総体を相手にしてハリツケになってでもハリツケの上から下を見てこの馬鹿野郎と心の内に軽蔑して死んで見たい。(163p)
・世を恐るるは非なり。生まれたる世が恐ろしくては肩身が狭くて生きているのがくるしかるべし。(165p)
・日本人が英国人をまねろまねろと言うのは何をまねろと言うのか今持って分からない(179p)
・私は生涯に一度でいいから人がありがたい心持ちのする絵を描いてみたい。(271p)
・小説を書いたら当分寝かしておくが良いです(307p)
・牛になることはどうしても必要です(311p)