99/01/07
最近の話である。
近くの公園に行こうと、自転車を走らせていた。ガードレールがきれたところに建物に貼り付くように大きな車が駐車していた。仕方ないから、よけて車道側を走ったところ、後ろから来たバスにブー、ブーやられた。あわてて歩道に戻ろうとしたところ、スリップしてひっくり返り、膝を強くうった。
こんな経験をして、歩行者や自転車の通行について、今一度考えた。
自転車は道路交通法に言う車両である。だから本来は車道を走らなければいけないはずである。ところが幹線道路のように歩道の広いところでは、車道は危険だから歩道をゆけ、と薦めているように思う。
するとここからあるべき二つの考えが出てくるように思う。
まず歩道は本来は歩行者の道路である。そこを自転車は便宜上通らせてもらっているのだから、歩行者第一に考えなければいけない。歩行者が多ければおりるし、歩行者が並んで歩いていたって文句は言えない。ここでは自転車はあくまで日陰者であって、仮にもスピードを出して歩行者を脅かしてよろしい、という法律は無い。
次に歩道の狭い道路で車道を走る場合、自転車は左側によって走らなければいけないが、当然そこを走る権利は、堂々と認められるべきである。車両と言う点からは自動車もバイクも自転車も同じだ。バスは大きいから、自転車を後ろから驚かしても良い、などという法律は全くない。
歩道と車道の区別の無いところではどうするべきか。当然自動車、自転車、歩行者が通る。とすればマナーの問題があるにせよ。優先順位は歩行者、自転車、自動車の順である。自転車はまず歩行者に注意しなければいけない。自動車は自転車と歩行者両方に注意を払って運転しなければならない。
路上駐車の問題がある。冒頭の場合、一番いけないのは、駐車していた車かもしれない。車に歩道を占領する権利は無い、と思う。車は多少狭くなるにせよ、歩道の機能を損ねない範囲で、車道よりに駐車すべきではないか。
もし、歩道をふさいで良いというなら、その部分に限っては歩道と車道の区別の無い道ということになってしまう。するとそこでは、歩行者優先だから、道路の真ん中を歩行者が歩いて良い、と言うことになる。
以上は原則論、まとめていえば交通は弱いものの立場を優先して考えなければいけない、という当たり前のことなのだが、最近その精神が忘れられている。その結果が「年寄りは落ち着いて歩くこともできない」町ができあがっている。
次に考えたいのは、道路のあり方についてである。
道路は、高速道路など一部を除き、本来歩行者優先で作るべきだ。ところが昨今の道路事情をみると、道幅が不足するとまず自動車の通るところを確保し、残ったところを歩道にするといった塩梅だ。
本末転倒で、まず十分広い歩道を確保せよ、しかる後自動車道を確保せよ、と言いたい。歩道を確保した結果、自動車道がとれなければ、自動車を通らせなければいい。「何を非常識な・・・。」というかも知れない。しかし自動車は、省エネルギーや大気汚染の観点からはまったく薦められない。だから、現在行われている道路建設など「自動車の便宜」を際限なく拡充しようという政策は、考え方において改めるべきだと思う。それを続ける限り、道路が建設される、自動車が増える、弊害が出るという循環は止められない。
最後に自転車についてふれたい。
いまの道路行政は自転車は迷惑物としか考えていないように見える。交通機関として自転車は、もっと重視しなければいけないと思う。エネルギーは使わない、公害はださない、結構早い、大きな事故を起こす確率が低い、良いことづくめじゃないか。
駅前の迷惑駐輪をなくそう、などというキャンペーンを張る前に、駐輪場を作る工夫をしろ、十分広い道路には、専用の自転車道を作ってほしい、などと言いたい。
道路が狭い場合、自転車通行には二つの方式が考えられると思う。
歩道を十分広くとって自転車と歩行者に歩道を行かせる、この場合それで自動車道が確保できない道路は通行禁止にすればいい。
もしこの方式がとれないとするなら、歩道は歩行者専用で若干狭くし、自転車は車道を走ることになるが、それなら自転車は自動車に対して優先することを明確にするべきだ!警察はそこのところのキャンペーンをはるべきだ!
インターネットを見たら、自転車通勤を薦めているホームページがあった。自転車通勤・・・・すばらしいと思う。しかし、私のように都心のオフィスに通う者はとてもその気になれない。現在の道路が、自動車優先にできあがっているからだ。歩行者や自転車が優先する道路体系こそ二十一世紀にめざすべきものではないだろうか。
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