第16号 2001年4月 歯のケガ 4月18日は何の日かご存知ですか? 答えは「よい歯の日」です。 しかし、4月から新たに保育所・幼稚園・小学校へと進んだこどもたちの、そのよい歯がケガをしたら・・・ あってほしくないことですが、大きなランドセルを背負って「転んでも手がでない」といわれる今のこどもたちには、ありえないことではありません。 では、そんなときにはどうすればよいのでしょう? こどもの歯のケガ 歯のケガの原因は、転倒、交通事故、スポーツなどがあります。 そして、その程度は、@ 歯冠(しかん:口のなかで見える歯の部分)の一部破折 A わずかに神経の露出した歯冠破折 B 大きく神経の露出した歯冠破折 C 歯根(しこん:口のなかでは見えない歯の根の部分)の破折 D 軽度な脱臼から位置異常までの場合 E 脱臼した(抜けた)場合 あきらめず、急いで!その処置方法として、@〜Bの場合は、まず一時処置として破折部分を消毒後、その破折片を接着します。そのため、破折片は捨てずに持ってきてください。Bの場合は、その後神経の処置をします。 Cの場合で、動揺がわずかであれば、4週間ほど両隣りの歯と固定して保存(残すこと)を試みますが、動揺が大きな場合は抜歯になります。 Dの場合で、位置異常が小さな場合はそのまま、位置異常が大きな場合は元に戻して固定します。なお、二次感染が疑われる場合は、抗生剤を3日間程飲んでいただきます。
抜けた場合は牛乳に浸して次の条件を満たせば、たとえ抜け落ちた歯でも元の穴に戻し(再植)、固定することによって保存できる可能性が高くなります。 i.
できるだけ早く来院してください。 : 脱落してから再植までの時間が30分以内だと成功率が90%程度、1時間になると50%以下になるといわれています。また、再植の準備をする時間を短くするためにも、来院前にお電話をしてください。 ii.
歯根部分は触らないでください。 : 歯冠部分のみ手でつかみ、できるだけ早く水道水の流水下で洗ってください。歯根部分が汚れていても、指で触ったり、ティッシュペーパーなどで拭き取らないでください。 iii.
抜けた歯は乾燥を防いでください。 : 学校保健室に生理食塩水があればその中へ、なければ牛乳に浸して乾燥を防いでください。
スポーツにはマウスガード
アメリカンフットボール、ボクシング、空手、女子ラクロスなどは、マウスガード装着を義務づけていますが、接触を伴うスポーツはほかにも数多くあります。
当院では、元気なこどもたちを応援しています。 |
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