「そういえば最近プルプルお母さん、みかけないね?ついこの間まで色んなところに出没してたから・・・」
「確かにー、母さん最近見かけないかも。ねえフィンクス、連絡とってないのぉ?」
「・・・・・・3日前に写真付でメールがきたぜ。喋って自分で動く植物が前を横切ったから追跡中〜とかいうやつ」

フェイタンの言葉に固まったのはカルトだけだった。
なにそれなにそれなにそれ。
信じることなんてとうていできない世迷言を言う人間がこの世にいることやらそんな植物が本当にあったとして植物が非常識になるのかそんな生態系を生み出した場所が非常識なのかとか、ていうかそんなところに人間がいることのほうが非常識だとか、それはもう思うことが一杯あった。
そして、そこから自分の祖母に結び付けるにはカルトは祖母にくびったけでメロメロすぎだった。

「ギャハハ!なにそれ!見せてよ見せて、ついでにその写真とメールをオレの携帯に送ってよ」
「あとでな、おふくろのヤツまじでどこをほっつき歩いてんだか。あれから連絡とれねえんだよな」
「なぁんだ、結局ちゃんと連絡取ってるんだフィンクス。まあきっとあのプルプルお母さんだもん、元気だよ。絶対に死にそうにないもん」

それには全員が納得したのかうんうんと首を縦に振っている。

「ただなぁ、携帯が繋がりすらしねえんだよ。どこにいっても電波はあるんだから絶対にコール音がなるはずだろ?それすらないんだよな・・・」
「えー・・・案外水にボチャンして携帯自体がぶっ壊れたとかじゃない?」
「おふくろのやつ、そうならないように携帯のメモリー(別称:愛の結晶集)を20個くらいコピーしておいて携帯も予備をいくつか持ってるはずなんだけどよ。それすらもつながらねえんだ」
「えー・・・・どうしたんだろ、母さん。でもどうでもいいや、母さんが死ぬなんて想像できないし」

シャルナークの母親への愛情は薄いのか濃いのか判断するのに悩む、おそらく薄いのだろうが。
そして彼の言うとおり確かに母親は生きていた、ただしハンターハンターの世界ではなく魔界とやらで。