あんしん配達通信マガジン(月刊)


★医療保険に加入する前に

創刊の今月は、ちょうど2001年1月から日本社に販売が解禁(これまでは外資系以外の販売はできませんでした)されました「医療保険」と「ガン保険」のうちの「医療保険」について、その加入前の注意ポイントを上げてみます(実際の解禁時期が7月になる生保もあります)。
とくに、「大きな死亡保障はいらないから、医療保険だ」とFPに思いこまされて、医療保険が自分に最適と勘違いされていらっしゃる方はまず頭を冷やしてみましょう。
加入しやすいとか、
診査がいらないとか
そんなことで保険を選んではいけません。
所詮、通信販売で加入できる保険はそれなりの内容でしかありません(言い過ぎかも?)。
そのような視点を忘れずに、医療保険をご検討ください。

■医療保険のメリットとデメリット

1 保険期間が終身と言う場合でも、「終身=一生涯」ではない。
必ず通算日数が設定されているので、その日数の給付を受けてしまえば、それ以上の給付は受けられない(もっとも、通算日数まで入院できれば、医療保険を非常に有効に活用できたと言うことになるが)。
また、保険期間が80歳満期より終身の方がいいのかと言えば、そうとも言えない。
なぜなら、80歳満期の方が終身よりも保険料の負担が軽いためで、通算日数まで入院する可能性が80歳満期より終身の方が高いということは間違いないとしても、必ず通算日数まで入院できるとは限らないことを考えると、自分にはどちらが最適か十分に検討するべきであろう。

2 1回の入院についての上限日数も設定されている。
つまり、1回の入院の上限日数が120日の設定なら、入院が120日以上続いた場合、それ以上入院が続いても、その入院についての給付はそこでストップとなる。
とはいえ、120日型より360日型が、360日型より730日型がいいのかと言えば、通算日数の理屈と同じで、そうとばかりは言えない。
保険料負担と安心感・リスクの大きさから十分検討すべきである。

3 終身払いの設定の商品が多い。
何歳までで払込が終わりと明記されていない場合、終身払い(保障が必要なら保険料を払い続けなければいけない)となっている。

4 10年満期の商品は保険料も10年ごとにアップ。
30歳でわずか○千円なんてCMで、保険料負担の軽さを強調している医療保険の場合、ほとんどが10年満期タイプである。
この場合、10年ごとに保険料が必ずアップしていくうえに、このタイプは終身払いであることから、70歳代の保険料負担は30歳代の保険料の10倍に達するものもある。
※注意:通算日数は、10年ごとに清算されるなんてことはありません。保険期間が終身のものと通算日数は変わりません。

5 たくさん入院をしなければ元は取れない。
誤解の多いいいかたかもしれないが、医療保険は入院しなければ給付が発生しない(人間は必ず死ぬが、必ず入院するわけではない)。
したがって、死ぬまで入院しないか、短期間しか入院しなければ、いくら保険期間が終身でも、元は取れない(保険料は掛け捨てとなる)。
余程、モラルリスクが大きく、加入してすぐに長期間の入院を繰り返さないと、得はしないと割り切っておくことが必要。

6 ほとんどが無配当である。
配当なんて付いたって意味がないと思ったら大間違い。
無配当の保険は医療保険に限らず、インフレによる物価の上昇に対応できないデメリットがある。
例えば、今5千円の医療サービスが、30年後に2倍になっていた場合、5千円の医療保険の給付金は、現在の半分の価値(2500円)しかないということである。
ただし、では1万円の医療保険にすればいいのかと言えばそうでもない(2倍なら安心といえますか?)。
一つの手段としては、終身の死亡保障(終身保険)と組み合わせることによって、インフレによるリスクを軽減することがある程度可能と考えられる(配当について詳しくは http://www4.plala.or.jp/anshin/yoteiriritsu.html へ)。

以上の理由から、「女性は医療保険で十分」というのはFPやマネー雑誌、医療保険の広告の常套句ですが、100%信じるのは?です。
例えば、「終身保険は死ななければ保険金がでない」というのはウソではありませんが、保険料が払込終わったら、払った保険料より多い解約返戻金がたまっています。
それを老後の生活資金に活用することもできますし、個人年金に保障を換えることもできます。
とすれば、「死ななければ役に立たない」わけではありませんし、死亡保障が無駄なわけでもありません。
このようなポイントを十分検討した上で、医療保険をご検討ください。


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