★ムーディーズ 生保8社 一斉格下げ
昨日3月11日、S&Pとともに代表的な格付け会社ムーディーズが、生保8社の格付け(保険財務格付け)を一斉に2〜3段階、格下げしました。
対象となった生保会社は、次の通りです。
大同生命 A3 →Baa2(2段階下げ)
第一生命 A3 →Baa2(2段階下げ)
富国生命 A3 →Baa3(3段階下げ)
明治生命 A2 →Baa2(3段階下げ)
三井生命 Ba1 →Ba3 (2段階下げ)
日本生命 Aa3 →A3 (3段階下げ)
住友生命 Baa1→Ba1 (3段階下げ)
安田生命 A2 →Baa2(3段階下げ)
さらには、その8社に太陽生命を含めた格付け見通しを「ネガティブ(弱含み)」としました。
■格付け(ムーディーズ)
A3 日本生命
Baa1 なし
Baa2 第一生命、明治生命、安田生命、大同生命、太陽生命
Baa3 富国生命
Ba1 住友生命
Ba2 なし
Ba3 三井生命
詳しく(格下げの理由など)は、ムーディーズのHPをご参照ください。
http://www.moodys.co.jp/
また、格付けはあくまでも生保会社の財務内容を考える上での参考意見の一つです。
絶対的なものではありませんから、ご注意を。
★もう一つの格下げ情報
少し遅くなってしまいましたが、ムーディーズの格下げに先だって、3月8日にS&Pの保険財務格付けの引き下げがありました。
対象となった生保会社は、次の通りです。
大和生命 BB− → B(2段階下げ)
また、格付け見通しは「ネガティブ(弱含み)」となっています。
付け加えますと、現在、S&Pの保険財務格付けのうち、B以下の生保会社は、B−(ネガティブ)の朝日生命のみです。
詳しく(格下げの理由など)は、S&PのHPをご参照ください。
http://www.standardandpoors.com/japan/ratingsactions/index.html
なお、格付けはあくまでも生保会社の財務内容を考える上での参考意見の一つです。
絶対的なものではありませんから、ご注意を。
★週刊ダイヤモンド3/23号「選ばれる保険会社」への疑問
今週月曜日(3月18日)に発売されました週刊ダイヤモンドの特集記事「選ばれる保険会社 生保版」について、私なりの疑問を書き出してみました。
まず、乗り換え先ランキングと言う括りでアンケート結果が出ているのですが、ここでいう「生保」の定義がはっきりしません。
いわゆる一家の大黒柱のための保険プランなのか、医療保険なのか、ガン保険なのか、介護保険なのか、掛け捨てなのか、貯蓄性なのか、どういった保険からどういった保険に乗り換える場合の保険会社なのか、まったく不明です(その点、損保版はどう見ても「自動車保険」でしかないのですが)。
そのうえ、このランキングを見る限りでは乗り換え先の選択が、商品の善し悪しではなく、顧客に対して商品を如何によく印象づけているか(つまり広告・宣伝にお金をかけているか)にポイントが置かれているような気がしてなりません。
であるなら、週刊ダイヤモンドも、各社の広告宣伝費くらいは、ランキングの備考に記載すべきでしょう(金をかけている生保こそランキングの上位に来るはずですから)。
したがって、記載されているもっともらしいコメント(解説記事)も、何か週刊ダイヤモンドの意図があって、あるいは広告宣伝費的な関係から、とくに雑誌などに広告を出稿している外資系をもっともらしい理由(格付け、コンサルティングセールスなど)で持ち上げているように思えてなりません。
で、その観点から見てみると、このランキングのベスト10に入っている生保でTV−CMや新聞広告をしていない生保は3社くらいと言うことになり、むしろこの生保こそが「選ばれている生保」といえるような気がします。
あまりにも穿ちすぎた意見かも知れませんが、このランキングが一人歩きをして、「ランキングが上位の保険会社の商品だから良い商品だ」という誤解や勘違いが起こりうる点で、注意が必要でしょう(ある意味、保険を知らない人がアンケートを作ったとしか思えない、非常に内容のないランキングであるとも言えます)。
そして、このようなアンケートを自分なりに読みこなすことによって、こういった統計によるごまかしを見破る目を養っていきましょう。
<乗り換え先ランキング>
1 アメリカンファミリー 191票
2 アリコジャパン 157票
3 日本生命 123票
4 ソニー生命 87票
5 第一生命 74票
6 住友生命 56票
7 東京海上あんしん生命 47票
8 チューリッヒ生命 34票
9 あいおい生命 27票
10 GEエジソン生命 25票
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