★役に立つガン保険とは?
21世紀に入ったとたん、「ガン保険」の新商品が、各生保からたくさん発売されています。
外資系以外の生保にも「ガン保険」が解禁されたためですが、これまで「ガン保険」を扱えなかった大手生保も、これまで「ガン保険」を飯のタネにしていた外資系も、自由化後の第三分野商品のイニシアチブをとるために、躍起となって消費者に「ガン保険」をアピールしています。
ただし、TV−CMやパンフレットを鵜呑みにしてはいけません(頼りになるといって頼りにならなかったり、お得と言って得でなかったり)。
本当に、自分にはガン保険が必要なのか?どんなガン保険が必要なのか?保険料は何歳まで、いくらくらい負担できるのか?十分考えてみてください。
■生命保険の三大要素
生命保険は、「保障額(保険金額)」「保障期間(保険期間)」「保険料の負担」の三つの要素で内容が決まります。
このバランスがとれていないと、いずれニーズに合わなくなり解約したり、転換したりして保険料の無駄が生じます。
この要素をパンフレットから読み込むことは、専門家でないと難しいかもしれません。
ガン保険でも、
「ガンの保障を割安な保険料で一生涯確保できます」
「入院は1日目から無制限」
などといったうたい文句で、皆さんの関心を引いていますが、実態は次のような点で皆さんが勘違いするようにパンフレットが作られています(故意かどうかは別として)。
・65歳以降の保障が半額になってしまう(診断給付金などが)
・診断給付金が1回しかでない(再発しても出ない)
・保険料の払込期間に終わりがない(終身払い)
・10年ごとに保険料がアップする(10年満期)
・すべてのガンが保障されるわけではない(上皮内ガンが対象とならないものもある)
こういった肝心な点が、TV−CMやパンフレットだけでは読み切れない恐れがあります。
■ガンになるリスクは?
死亡原因の三分の一が「ガン」という統計が、必ずガン保険のパンフレットには出ていますが、だからガン保険に入らなければ心配なのでしょうか。
これは統計のマジックで、お年寄りがガンで大勢亡くなるため死亡原因の比率がアップしているわけです。
決して、30歳代の方の三分の一がガンで死んでいるわけではありません(常識的に考えて、ガンの罹患率が70歳に人と30歳の人と同じ訳がないと言うことです)。
むしろ、65歳以降の老後と言われる時期に有効でない(保障が半減するするようなもの、保険料がアップしてしまい負担できなくなってしまうなど)ガン保険は意味がない、というように読みとるべきでしょう。
さらにいうと、10年ごとにアップしていくガン保険の場合、60歳代の保険料は30歳代の数倍になります(月2千円だった場合、1万円数千円にはなります)。
払込は終身払いですから、本当に保障が必要な時期にガン保険を泣く泣くやめることにもなりかねません。
■ガン保険の選択ポイント
とはいえ、老後のガンに備えるために、たくさんの商品の中から、いったい何を選んだらいいのでしょうか。
とくにパンフレットを見ると、メリットの目白押しで、目移りしてしまうのではないでしょうか。
キーワードは「再発」です。
つまり、何度でも初回と同じ給付が受けられるかが、初期のガンが健康診断などで見つかり、比較的簡単に完治してしまう現状では、最重要なポイントです。
その前提としては、次の点も忘れてはいけません。
・上皮内ガンも保障の対象となっているもの
・保障額(給付金額)が、途中から減らないもの
・保険料がアップしないもの(保険期間10年というものは、10年ごとアップします)
・できれば、○○歳までの払込で、保険料負担を終了できるもの(終身払いでない)
そして大事なことは、診断給付金(ガンと診断された際に給付されるもの)が何度でも給付されることです。
ガン保険によっては、診断給付金は1回のみで、その代わりに「健康保険の対象にならない治療費に対しての給付」などを付けることでお得感を出していますが、個人的には「ガンになったらいくらの給付か確定しているもの」で、「ガンになったら何度でも同じ内容の給付が繰り返し受けられるもの」が、ガン保険としては間違いがないと思います。
「ガンになって、さらに○○になったら○○○万円」という給付は、「ガンになったからといって必ず給付されるわけではありません」と自ら言っているようなものです。
パンフレットだけの比較では、このポイントがわかりにくくなっていますから、十分ご注意ください。
また、できるだけ約款を見ることで、パンフレットのイメージ通りの給付なのかどうか、ご自分で確認された方がいいでしょう。
もう一つ付け加えると、通信販売は便利なようですが、何となく無駄なものに加入してしまいがちですし、パンフレットだけの内容確認となってしまいがちです。
損をしたくなければ、通信販売でお気軽の加入するのは考え物です。
ただし、それぞれガン保険としての特色がありますから、加入が無意味というわけではありません。
また、今加入しないと損ですよ、というセールスにも気をつけてください。
結論としては、ガン保険が本当に必要なのかどうか、ここを十分にお考えください(きちんとした生命保険のプランをお持ちなら、わざわざガン保険に加入する必要があるかどうか、よくお考えください)。
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