加入中の契約内容の確認は確実に

ー 口頭での確認は誤解の元 ー



生命保険の見直しを検討する場合、肝心なのは、現在加入している生命保険プランの内容のチェックです。
ところが、「保険証券」や、年に1回届く「ご契約の案内」には、十分な情報が記載されていません。
したがって、そのプランのデメリットを読みとることは至難の業です。
また、運良く、加入前に手渡された「提案書(設計書)」や「約款」等が見つかったとしても、その文言を自分なりに解釈してしまい勝ちで、デメリットすらもメリットと思い違いしてしまう恐れが非常にあります。

そこで、皆さんが思いつくのが、第三者への相談、つまりFP等への相談となります。
その際に、
●提案書(設計書)
●約款
をお持ちになれば、FPはきちんとデメリットを、口頭ではなく文面上で指摘することが出来ます(もちろん、きちんとメリットも指摘します)。
ところが、「保険証券」や「ご契約のご案内」くらいしか資料をお持ちいただけないと、FPがデメリットを指摘しても、相談者には既契約プランの悪口くらいにしか聞こえないことがあります。

また、その相談後に不安になり既契約プランの担当者へ確認の連絡を行うこともあるでしょうが、残念ながら、皆さんは電話(口頭)で確認されるため、実際のデメリットをうまい具合に言いくるめられて(下手すると2人掛かりで、説き伏せられますから)、またメリットと勘違いさせられてしまうことがあります(アドバイスした側としては、まるで良い内容の保険プランを誹謗中傷したかのように誤解されたような気分になり、結構ガックリきます)。
このような場合は、担当者に会う手間をかけても、必ず文面上で既契約プランの内容を確認された方が良いでしょう。
とくに、死亡と入院の保障以外は、1つの条件に該当しただけでは、給付されない保障がほとんどです(生保のおばちゃんは、そういった類の保障を「安くていい保障」といって一生懸命お勧めして、不要な「転換」を勧めているわけですが)。
「○○と診断されたら」「○○になったら」という簡単に給付されそうに見える保障は、実際は、いくつもの条件をすべてクリアしないと給付されない内容となっていますので、必ず、どうならないと給付されないのか、文面で確認するべきです。
「所定の〜」、この文言が曲者です。
この「所定の〜」は、“1つの条件だけでは給付しないよ”と、自ら告白していると考えれば、間違いありません。

もっとも、約款などの文面で確認しようとした場合でも、その文言が難しくて、またまた自分なり、あるいは担当者なりの解釈で、誤解してしまい恐れがあります(主には、デメリットをメリットと勘違いしてしまうわけですが)。
「所定の〜」の内容なんて、具体的にどうなのか、なかなか判断が付きません(ただ、生保がそんなに簡単に給付してくれるわけがない、と言うことはご理解いただけるのでは)。
「加入している保障内容を悪いものと思いたくない」との思いは人情としては理解できますが、そのために数百万円もの保険料を無駄に使う意味はありません。
少なくとも、悪い方の解釈で検討してみましょう。

また、きちんと答えると“デメリット”であると分かってしまう場合、担当者は「ここに書いてあるとおりですから」といって、あなたの質問を否定しないようにして書面に責任を委ねますが、実際は、あなたの質問内容を肯定しているわけではなく、単にその質問をはぐらかすために、自分は責任を負わないように(間違って解釈したあなたが悪い、そういうことにしようとして)答えているケースがありますので、注意が必要です。
曖昧な答えは、きちんと正確に答えたくないと言う意思の表れかもしれません。
あるいは、単にそのことを知らないと言うことを知られたくない場合の婉曲な表現かもしれません。
逆に、断言する場合は、メリットのみを強調しているケースがほとんどですから、必ずそれに伴うデメリットを確認しましょう。
この世に“デメリット”なしで存在する“メリット”はあり得ませんから。

次の例は、代表的なケースです。
あなたも、一度くらい聞いたことがありませんか。
  1. 「格付は何?」と聞かれると、S&Pの格付ではなく、それよりも高い方の格付を答える担当者がいます。
    したがって、必ず「S&Pの格付けは?」と聞いてください。
    それも、口頭ではなく、会社案内などきちんとした文面で確認してください。
    こちら側から、「格付はAA−でしたっけ」と確認すると、「ええ、そのくらいです」と担当者は答えますが、その場合は、それより格付は低いと思って間違いありません。

  2. 「アカウントは予定利率で運用されるから、預貯金よりお得」と言われたら、予定利率と預金金利とはどう違うか確認してみてください。
    「同じようなもの」と答える担当者もいるかと思いますが、きちんと提案書の裏表紙や約款の文面で確認してください。
    もっとも、その文面を自己流で解釈すると“同じようなもの”に見えるかもしれませんが、正解は「全く違うもの」ですから、お間違いのないように。

  3. 「上皮内がんは対象になるの?」と聞いたら、そのプランに例えば“特定疾病定期特約”が付加されていたとしても、結構な確率で「大丈夫です」と回答が返ってくるでしょう。
    それは、“特定疾病定期特約”についての回答ではなく、単に、入院した場合に上皮内がんでも入院特約は給付されると言った話にすり替えられている場合があります。
    “特定疾病定期特約”では上皮内がんが対象にならないと言うことを予め知っていれば、その“大丈夫”は見破れますが、知らないと“特定疾病定期特約”まで、上皮内がんが対象になると勘違いしてしまいかねません。

  4. 「保険料はアップしないの?」と聞くと、「アップしません」と答えます。
    10年更新型のプランでも、「アップしません」と答えます。
    なぜなら、11年目から保障を減額するとか、転換するとか、そういった手段を使えば、アップさせないことが可能だからです(ただし、次の更新までですが)。
    ただし、そのプランの内容のままでは、もちろんアップします。

  5. 「保障額(保険金額)は途中で減らないの?」と聞くと、「保障額は変わりません」と答えます。
    10年更新型のプランでも、「保障額は変わりません」と答えます。
    なぜなら、11年目から保険料のアップすることをOKすれば、保障額はそのまま維持できるからです(ただし、次の更新までですが)。
    ただし、その保険料のままでは、もちろん保障額を減額しなければいけません。

  6. 「保障は一生続くの?」と聞くと、「保障は一生続きます」と答えます。
    10年更新型のプランでも、「保障は一生続きます」と答えます。
    なぜなら、保険料がアップしても、保険料を一生払い続けないといけないとしても、保険料さえ負担すれば保障は続くからです。
    ただし、その保険料が払えなくなったときに保障が終ってしまうこと(金の切れ目が保障の終わり)、つまり、老後になってからも(勤労収入がなくなっても)保険料負担が必要と言うことに注意が必要です。

  7. 「ガン、急性心筋梗塞、脳卒中になったら給付されます」といいますが、もちろん「所定の〜」という条件がさらにプラスされます。
    「○○になった」「○○と診断された」だけでは、対象になりません。
    でも、お勧めの時に、そんなことは一言も言いませんが。
    それと、急性心筋梗塞は、あくまでも急性心筋梗塞でなければいけません。
    狭心症や他の心臓病は対象になりません(結構、三大成人病を、ガン、心臓病、脳卒中っていっているケースがあります)。

  8. 「寝たきりになれば高度障害保険金に該当します」っていう方がいますが、もちろん給付されません。
    高度障害保険金は、死んだ方がましと言うくらいの目に遭わないと給付されません。
    寝たきりや、両手の麻痺、両足の麻痺、半身麻痺のレベルでは該当しません。

  9. 「がんになれば何度でも給付されるの?」と聞くと、「何度でも給付されます」と答えます。
    でもその“何度でも”は、あくまでも入院給付のことや手術給付のことだったりで、「診断給付金」はとくに記載がない限り“1回のみ”であることに注意してください。
    “何度でも”診断給付金が給付される商品には、“何度でも”ときちんと記載されています。
    なお、“複数回”と記載されている場合は、“何度でも”と同じなのでしょうか。
    違いは簡単。
    ・何度でも:回数無制限
    ・複数回 :回数に制限がある
    国語の読解力を問う問題のようですが、きちんと理解しましょう。

  10. 「保険料は何歳まで払うの?」と聞くと、「○歳までです」と答えます。
    10年更新型のプランでも、「○歳までです」と答えます。
    なぜなら、そのプランの主契約に限っては、○歳までの払込で完了するからです(そもそも、主契約が「終身払」という、ケースは「払い込みの完了=死亡」ですが)。
    ただし、そのプランの内容のままでは、もちろん特約など主契約以外の保障についての保険料負担が残りますので、払込がすべて完了するのではなく、ほとんどの保険料は払い続けなければいけないことになるのですが。

  11. 「本当にこんなに運用できるの?」と、設計書に記載されている「変額保険の収益」や「利率変動型の積立金」の推測額について確認すると、なぜか生保の格付の話で煙に巻かれます。
    格付が高い生保なら、リスク商品も安心と言いたいのでしょうが、実際は、格付がその収益や積立金を保証してくれるわけではありませんので、注意しましょう。
    予定利率の高さも、「収益」や「積立金」の保証された“運用利回り”ではありません。

  12. 「公的介護保険では、65歳までの寝たきりは保障されません」といって介護保険を勧めますが、実は、公的年金に障害年金があるため、公的な保障がないわけではありません。
    「嘘はついていないのですが、本当のことは言わない」、そのセオリー通りのお勧めトークの良い例と言えましょう。


さて、結論ですが、シンプルなプランは誤解が少ないと言うことになるでしょうか。
逆に言えば、複雑なプランは、勝手に良い内容だと思い込んで、よく見えているだけの場合が多いと言うことだと思います。
素人が見てもわかりやすいシンプルなプランでも、私は保険の機能としては、十分だと思います。
「なくても困らない保障」をたくさん付けて、「なくてはいけない保障の額を減らしてしまう」、そんなプランが新商品として盛んにアピールされますが、保険は、新しければ「良くなって、安くなっている」訳ではないことに注意してください。



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