●●●●● 11月のトピックス ●●●●●


「発掘!!!あるある大事典」をごらんになりましたか。
ご覧になった感想はいかがでしょうか。
視聴者の気を引くためと、時間の制限の都合なのでしょうが、
非常に単純に割り切った説明で、このHPをよく見ていただいた方
にとっては「?」がつく内容でした。
そこで、特に目に付いた点を取り上げてみました。

保険新時代?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
生命保険に新しい・古いはありません。
新時代というのはウソです。
「保険は今まで、終身・定期・養老しかありませんでしたが」というナレーションでしたが、これはこれまでもこれからも変わりません(生命保険は3つしかありません)。
決して新しい保険が出てきたのではありません。
使い勝手が変わっただけなのです。
医療保険でなければ、不安?・・・・・・・・・・・・・・・・
入院の特約がまるで意味がないような説明でしたが、これは言い過ぎです。
設計によっては、入院の特約でも「保険期間を終身」(もちろん、保険料は死亡保障と同じに払い込み終わって)にすることができます(できる保険会社とできない保険会社がありますが)。
しかも「これまではおまけと思っていました」との発言は大変な間違いです。
要は設計の問題で、特約と単品の問題ではありません。
また、初日から給付金がでるとか、保険が一番役立つのは入院時といった解説も?です。
初日から給付金がでるということは、その分保険料に跳ね返ってきます(通算日数が1000日というのも同じです)。
保険期間が終身の場合も、当然、80歳までのものと比較して保険料が割高になります。
しかも、入院は絶対にするかどうかはわかりません。
必ず死にますが、入院はわからないのです(終身の医療保険より終身保険の方が必ず受け取れるわけです)。
つまり、入院については特約であろうと単品の医療保険であろうと、掛け捨てになるリスクは同じです。

逆に、医療保険は無配当ですから、インフレに対しての抵抗力がありません。
今1万円の入院給付の医療保険でも、インフレによって30年後はいくらの価値になるかわからないというリスクがあるのです(無配当だからです)。
しかも、医療保険でも10年ごとに保険料がアップするものもありますし、払い込みも終身払い(つまり、必要な期間は保険料を払い続ける)のものもあります。
無配当の終身保険?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんと金利が底のこの時期に「無配当型の終身保険」を勧められたファイナンシャルプランナーの方、私は開いた口がふさがりません。
考えてみてください。まず、無配当型終身保険は決して安くありません。
配当がつく終身保険の方が安い場合があるのです。
これは予定利率の関係なのですが、予定利率は全社が一緒ということではありません。
無配当は一般的に2.35%あたりですが、配当付き(利差配当金付き)なのに2.50%の予定利率にの生保もあります(しかも格付けは最上位で)。

さらに無配当保険はインフレに抵抗力がないのに、今後金利が上昇すれば当然物価も上昇すると考えられますから、保障額がどんどん目減りしていくことが十二分に予想されます。
具体的には、500万円の保険金の無配当型終身保険に加入した場合、30年後になくなったとき、500万円の保険金で、今の価値の200万円分の価値しかなかったということになる可能性が」非常に高いということです。
相談先は?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
最後に相談先について紹介がありましたが、一言。
暮らしの相談センターでは、基本的にいい悪いは言ってもらえません。
そこまで責任を持って、生命保険の話はできませんし、自己責任の原則を相談者に説明しても、後でどんな言いがかりをつけられるかわからないからです。
したがって、当たり障りのない説明となりがちで、選択は相談者がしなければいけないことになります。

日本ファイナンシャルプランナーズ協会に相談するというのも、どうでしょう。
今のこの時期に「無配当型の終身保険」を勧めるような人がいるわけですから。
もともと、FPの方は無配当型、掛け捨て型の保険が大好きで、そのような保険を勧める傾向があります。
医療保険も好きですし、共済も好きです。
貯蓄性なら変額保険や投資信託を勧める傾向があります。
そういった傾向を知っておかないと、納得のいく相談にならないかもしれません。
たしかに金融の専門家ではありますが、保険の専門家ではない方が大部分です。
資格を取得する際の勉強以上の知識を取得しない中で、教科書通りにしか説明できない方がいることを忘れないでください(全く逆なのが生保のおばさんですが、最初に習ったことを金科玉条のごとく大切にしている点については、この方たちもある意味同類です)。