●●●●● 1月のトピックス その2 ●●●●●
すでに1月のトピックスはご覧いただいていますが、
「週刊ダイヤモンド 2001年01月27日号」
「生保大不安」
の記事について、気がついた点をまとめてみました。
消費者アンケート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
記事中に「消費者アンケート」の結果が掲載されています。
内訳は主に
・商品に対する満足度
・その商品の選択理由
・生保会社に対する満足度
となっています。
結果については このページの下を ご覧いただくとして、その結果についてのコメントに対して、?と思った点をまとめてみました。「プロの評価が高くても消費者の満足は得られない」
という小見出しで、明治生命のL.A.(ライフアカウント)の評価が低かった理由を推測しています。
一番の理由は「難しくて、消費者にメリットが理解されていないため」という結論となっていますが、すでに「商品内容のよさは業界で評価が高いのだが」という前提が、私にいわせれば「おいおい」と突っ込みたくなるいい加減な断定としか言いようがありません。
2000年8月の「今月のトピックス」で取り上げましたように、従来の「定期付き終身」からほとんど変わっていない商品で、なぜそれほど「L.A.」がいわゆる保険のプロによって評価されるのか、こちらの方が疑問といえます。
しかも、まるでここでこのようなコメントを行うことで、「良い商品」という位置づけが一人歩きしてしまうのではないかと不安になってします。
このHP自体が、「FP」の専門知識と言われているものが、それほど大したものではないことを発信したいがためのものですから、プロという言葉に評価が厳しくなってしまいますが、「長割りタイプ」(今回のアンケートではダントツの指示を受けています)を評価せずに「L.A.」を絶賛する(した)プロたちって何なのでしょうか。
もっとも、プロの人たちにもかわいそうな面があります。
それは設計内容と言う点で、プロの人たちが見た設計と、実際に世間で消費者に提案された設計が違うのではないかと推測できるからです。
つまり、消費者の方に手渡された設計は、これまでの定期付き終身と同じ乗りで
・いたずらに大きな死亡保障額
・しかも掛け捨ての死亡保障は10年更新型
・つまり、10年ごとに保険料がアップ
・その上、保険料の払込満了時に○○○万円追加で入金すると、こんなに厚い終身保険にできます、という保険料負担の後回し
・以上、見た目の保険料負担は軽く見えるけど、本当のメリットを生かしていない設計
となっていたのではないでしょうか。
保険料的には、決して予定利率が他社より高いわけでもないわけですから、アカウントのメリットを十分に活用するには、かなりの保険料アップになってしまうと推測できます。
さらに付け加えると、この「L.A.」のセールスの方自身が、その設計内容を十分に理解できていなかったようで、これでは「消費者がメリットを理解」しようにも、売る側が従前の「お得セールス」(保険の内容ではなく、とにかく入ればお得というセールス。保険の知識がなくても昔は十分通用した)で保険を売ろうとした結果であった、むしろ消費者はそこまで気がついていたと考えるべきではないでしょうか。
なんせ、評論家とは違い、この保険に自分のそして家族の人生がかかっているのですから、真剣度合いがまるで違います。
日経などを読んでいても「こいつら保険のことを分かって記事を書いているのか?」という、お間抜け記事が時々見受けられますが、今回の記事も本当のプロの知り合いがいない記者が担当したのでしょうが、素人の方が鋭いという視点を忘れると恥ずかしい思いをするという良い事例になったのではないでしょうか。