●●●●● 8月のトピックス(2) ●●●●●

 

++++ムーディーズの保険財務格付け 引き下げ速報++++++++++++

すでに日経新聞(平成13年8月7日付け)などでご覧かと思いますが、
・三井生命
・朝日生命
に対するムーディーズの「保険財務格付け」の引き下げが発表されました。

具体的には
・三井生命 Baa3 → Ba1(見通しはネガティブ)
・朝日生命 Baa3 → Ba2(見通しはネガティブ)
ランクの引き下げも重要ですが、今回はカテゴリーがBaaからBaに引き下げられたことも重要です。

なぜならカテゴリーの意味合いが次のように変わるからです。
「Baa」:支払い能力が適切である。しかし、長期的には確実性を支える要素がいくつか欠けているか、その性格上、信頼性が不足している部分がある。
「Ba」 :支払い能力に疑問がある。保険契約債務支払能力はやや低く、将来の支払いに関して安全性が十分でない場合もある。

株価の低迷がこれまで以上に生保会社の経営にマイナスの影響を与えると、格付け会社が判断したと言うことでしょうか(詳細は、ムーディーズのHPでご確認ください)。
簡単に言えば、保険財務力の低下が一歩進んだということでしょうか。

ちなみに、S&P(スタンダード&プアーズ)での両社の格付けは次の通りです。
・三井生命 BB (見通しはネガティブ)
・朝日生命 BB+(見通しはネガティブ)
「BB」 :保険財務力が限界的である。プラス要因もあるが、事業環境が悪化した場合、債務を履行する能力が不十分になる可能性がある。

最後に、格付けの引き下げがすぐに経営の悪化と言うことではありません。
早合点は禁物です(決して誹謗中傷で、解約をお勧めしているわけではありません)。
ただし、これまでの生保破綻の経緯を振り返りますと、

●保険財務格付けの悪化

●解約の増加

●契約者への迷惑
  ・予定利率の引き下げ
  ↓
  ・保障額の引き下げ、または保険料のアップ、または貯蓄性の低下
という形でした。
ご自分のご判断でご検討ください。

以上、まあ今回はこんなところで(次号のネタはすでに準備済みです)。