今、一番「使える」
金融機関ランキング 670

ー 週刊東洋経済 2005年10月22日号 ー


2005年上期決算の前にもかかわらず、この時期に金融機関ランキングを「週刊東洋経済」が特集しています(詳細については、書店などで、バックナンバーを購入してみてください)。
そこで、「保険編」の中の「生命保険」についてのランキングをピックアップしてみます。

ところで、週刊東洋経済は、あまり生保ランキングを行っていない気がします。
なので、このランキング自体、“金融機関ランキング”という特集の付け足しといった感じで、“生保総合ランキング”の項目立ても、やっつけ仕事的な雰囲気がありありです。
それにしても、なぜ決算発表まで待てなかったのか、つくづく不思議です。
したがって、このようなランキングを基に、各生保をいくら分析をしても、単なる個別の生保のアピールの焼き直しにしか見えません。
とくに、いくらランキングで1位とはいえ、アメリカンファミリーに対して紙幅を割きすぎでしょう。
また、文章内でピックアップした生保にも偏りがあるような気がしますし。
まあ、所詮、広告主の意向で作られている雑誌でしかありませんから、特定の生保をひいきしていると言って、目くじらをたてるのは大人げないのですが。

生命保険にはもう一つ“生保満足度ランキング”というランキングが掲載されています。
これは、そもそもランキングに値しないレベルの内容と言わざるを得ません。
楽天証券のネットアンケートで、しかも有効回答数637人でしかないのですから、あくまでアンケート以上の意味はなく、正規の手続きを踏んだうえで、偏差を修正した“統計”とは全く違うものです。
そのうえ、「満足度」には、客観的な基準がありません。
本人が満足していれば“良い保険”という考えは、非常に短絡的で、とくに新商品として発売されているものの多くは「○○になったら」と謳いながら、「○○になった」だけでは給付されないような、引っかけのような商品が横行しています。
したがって、単にパンフレットの“うまい話”を鵜呑みにして、それで“満足”しているとしたら、その満足は満足と見なしていいものでしょうか。
保険は加入することが目的ではありません。
加入は単なる始まりでしかありません。
満足だったかどうかは、その保険の使い勝手が具体的に分かって初めて分かるものなのです。
“安くていい保険がある”かのようなTV−CMや新聞広告を派手に行っている生保や共済が上位にきている結果が、“満足度”ランキングが“本来の満足度”ランキングではないことを、雄弁に語っている気がしますが、いかがでしょうか。
そのうえ、単なる満足度ではなく、「乗り換え先(4)」という項目を付け加えることで、“保険料の安さ”をアピールしている生保が上位にきている結果を見ると、ランキングに何かの意図があるのではないかと勘ぐりたくもなります。
その証込に「乗り換え先(4)」を考慮しない「満足度」ランキングでは、“安さ”ではなく、“コンサルティング”を重視している生保が上位を占めていることが分かります。



生保総合ランキング

順位
社名
成長力
(保険料等収入3期平均伸び率)
収益力
(基礎利益:億円)
安定性
(実質純資産額/一般勘定資産)
健全性
(ソルベンシー・マージン比率)
信用力
(解約・失効率)
総合得点

アメリカンファミリー

7.3

949

16.9

1144.9

7.8

90

ソニー

3.0

243

17.7

1317.1

6.3

90

アイエヌジー

183.1

711

16.2

1385.8

13.2

89

日本

▲4.9

5,501

17.0

975.2

7.6

87

東京海上日動あんしん

23.1

37

7.2

2299.0

7.1

78

富国

▲1.4

628

11.0

925.0

6.2

77

大同

▲5.5

1,027

11.5

1037.2

7.7

75

アクサ

45.3

136

10.5

1207.2

8.2

73

アリコ

83.7

245

10.0

938.1

7.9

72
10

第一

▲4.3

4,233

12.8

891.6

8.0

72
11

三井住友きらめき

19.5

35

12.8

1807.9

10.9

70
12

ジブラルタ

▲2.9

579

8.5

1162.4

7.6

70
13

損保ジャパンひまわり

10.5

32

14.9

1659.9

10.1

69
14

プルデンシャル

13.3

58

9.3

910.7

5.3

68
15

AIGスター

3.1

491

10.6

1307.1

9.8

68
16

マニュライフ

119.0

105

11.8

973.4

12.4

64
17

明治安田

▲5.7

4,297

13.4

890.5

9.1

64
18

アクサグループライフ

▲9.0

647

9.8

870.2

5.4

60
19

AIGエジソン

13.3

399

6.8

1026.1

9.7

57
20

住友

▲3.9

2,872

6.5

763.1

8.2

51
21

三井

▲4.3

1,002

4.3

663.9

7.4

51
22

太陽

▲7.6

338

7.4

865.7

8.8

36
23

オリックス

▲2.8

▲32

9.4

902.0

14.1

33
24

朝日

▲14.1

498

6.1

570.3

8.1

32
25

マスミューチュアル

20.2

▲69

6.0

577.2

11.3

29



生保「正味満足度」ランキング

順位
満足度のみ
の順位
生命保険会社名
満足
(1)
総数
(2)
満足度
(1)/(2)
不満
(3)
乗り換え先
(4)
正味満足度
{(1)-(3)+(4)}/{(2)+(4)}

アリコ

27

29.63%

34

68.85%

10

アメリカンファミリー

26

19.23%

36

64.52%

都道府県民共済

25

32.00%

22

63.83%

東京海上日動あんしん

19

47.37%

61.54%

全労済

28

28.57%

21

59.18%

ソニー

12
32

37.50%

10

52.38%

プルデンシャル

11

36.36%

50.00%

簡易保険

10
49

20.41%

31.58%

富国

15

26.67%

25.00%

10
16

JA共済

25

8.00%

22.58%

11

損保ジャパンひまわり

12

33.33%

16.67%

11
13

三井

21

9.52%

16.67%

13
11

日本

13
84

15.48%

13.19%

14
12

住友

50

14.00%

11

▲1.89%

15
14

明治安田

48

8.33%

▲4.17%

16
15

第一

61

8.20%

10

▲4.76%

17
17

朝日

13

0.00%

▲15.38%




生保「正味請求時満足度」ランキング

順位
生命保険会社名
満足度
(1)
請求したことあり
(2)
請求時満足度
(1)/(2)
不満
(3)
正味請求時満足度
{(1)-(3)}/(2)

東京海上日動あんしん

10

80.00%

70.00%

アリコ

13

53.84%

53.84%

ソニー

14

50.00%

50.00%

プルデンシャル

50.00%

50.00%

富国

37.50%

37.50%

三井

14

42.85%

35.71%

アメリカンファミリー

14

28.57%

28.57%

全労済

15

26.66%

26.66%

朝日

25.00%

25.00%

10

住友

26

30.76%

23.07%

11

日本

49

16.32%

14.28%

12

第一

34

17.64%

11.76%

13

簡易保険

27

18.51%

11.11%

14

明治安田

30

23.33%

6.66%

15

損保ジャパンひまわり

20.00%

0.00%

16

JA共済

15

6.66%

▲6.66%

16

都道府県民共済

15

13.33%

▲6.66%




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