ストーリー

第一幕

 始まりの場所はニューヨーク。銀行家を母に持つボビーは、踊ることがなによりも好きで今夜も華やかなショーが繰り広げられているザングラー劇場に入り込み、興行主のベラ・ザングラーに自信たっぷり自分のタップを売り込みます。だけど軽くあしらわれてしまい、ちょっと落ち込み気味。そこへ婚約者アイリーンと母親が次々に現れ、ますますげんなり
ダンスをやめさせたい母親からネバダ州の田舎町デッドロックへ、物件の差し押さえを命じられるは、アイリーンには結婚を迫られるは、どちらか選ぶよう迫られ出した答えは...一路、セントラル駅へ
 一昔前まで金鉱掘りでにぎわった街・デッドロック、駅から徒歩1時間の道のりに疲れ果て倒れ伏しているとどこからともなく聞こえる元気な女の子の声、それは町でただ一人の女性ポリー。あっというまに一目惚れ、ところが彼女は差し押さえを命じられたガイエティ劇場のオーナーの娘、ポリーに気に入られたい一心で、眠った劇場でショーを上演し抵当から出そうと提案します、しかし銀行からやってきたことがばれてしまい逆にポリーを怒らせてしまいます
 数日後、フォーリーズをつれたベラ・ザングラーがやってきます。男達は驚きつつも大喜び、そして驚くポリーにショーの上演許可を求めます。彼女は二つ返事で承諾します、しかしこの”ザングラー”実は変装したボビーなのです。これがのちのち大きな誤解へと発展していくのですが今はまだ。町の男達とフォーリーズによるショーのリハーサルが始まり、町は活気にあふれていきます、ポリーは徐々に”ザングラー”に惹かれてゆき、なんとかして彼女に恋心を伝えたいボビーのもくろみは、外れてしまいます
 いよいよショーの初日。楽屋ではそれぞれ初日の舞台に希望を膨らませています。「人が来た」の声に勇んで入り口に飛びだしてゆくと、やってきたのはガイドブックの作成にやってきた英国人夫婦だけ。”ザングラー”を始めとするみんなの心が沈んでゆきます。しかしポリーは違います、みんなの心にやる気を起こしてくれたのはあなた今までのことは決して無駄ではなかったと、笑い飛ばしてくれました




第二幕

 その夜、気を取り直したみんなは酒場で大騒ぎ。ボビーはここぞとばかりにポリーへ告白します、しかしポリーは”ザングラー”に夢中で耳を貸してもくれません。そこへ本物のザングラーが現れます。恋しいテスを追って...ポリーは愛する”ザングラー”と間違えたまま熱いキスまでしてしまいます、これを見たボビーはショックを受け、自分が”ザングラー”であると知らせるため扮装して戻ってきますが時すでに遅くみな引き上げた後、本物のザングラーはといえばテスに冷たくされ自暴自棄に。二人で酒をあおって酩酊してしまいます
 翌朝、郵便を届けに来たポリーは”ザングラー”が二人いることにびっくり、ボビーはここぞとばかりに自分が”ザングラー”であったことを説明しますがポリーは自分がからかわれたものと思い込みボビーをひっぱたき酒場を飛び出してしまいます
 ガイエティ劇場では、皆が集まり今後の対策を相談し始めていますが意地を張り合う二人の参加で、話がうまくまとまりません。周りも「もう無理だよ」との意見がほとんど。ボビーも自分の無力さにニューヨークへ帰ることをポリーに告げます。ポリーも素直になることが出来ず二人は別れます、一部始終を見ていたザングラーはテスのため財産をなげうって興行を打つことを決めたのでした
 一方、ニューヨークに戻ったボビーはいつまでたっても銀行の仕事に慣れず心はデッドロックに置き去り。そんなときザングラー劇場を誕生日のプレゼントとして渡され、ザングラーが全財産なげうってテスの気持ちに報いたことを知りました。自分はどうしたいのか?悩みますが、心はとっくに決まっていますもの、一目散にデッドロックへ
 興行は予想以上に成功し、劇場は無事抵当から出すことが出来ましたしポリーは花形スターになっていました。ポリーもボビーが必要だったようでニューヨークへの旅立ちを決めていました。あわやすれ違いかと思われましたが、無事に出会い気がつくと舞台はショーのフィナーレ。幸せなお話は幸せで華やかな舞台で幕を閉じます




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