異国の丘 2003.8.13

見る予定はまぁったくなかったんですけど、青山さんが劉玄と知り見たくなりました
結論から言うと見てよかったです
話の内容にはやはり共感できませんけど、青山さんが演じられたおかげで「劉玄」という人のあの行動を理解できたように思います

まず最初に愛玲、キャスト表を見ていたにもかかわらず途中まで佐渡さんだと思ってました
歌い方や声、顔立ちが花代ちゃんにそっくりな方だなぁって思いながら見ていて、イギリス領事館で歌っている姿を見てやっと気づきました
そりゃぁ似ているはずですわね、ご本人ですもん
なぜ佐渡さんだと思ったのか自分でも不思議です

で、花代ちゃんの愛玲すごくよかったです
歌うとき顔が真剣になっちゃうのが残念でしたけど、それとこのとき初めて気づきましたが顔に力が入ると額に皺が入るんですね
それも額一杯まっすぐに...最初かつらの際が見えてるのかって思ってたんですけど^^;
BBのパンフにも額に線が見えるものがありましたから、確かに歌ってるところでしたしねぇ
でも歌は雰囲気があってよかったですし、なによりチャイナドレスがものすご〜くお似合い
イギリス領事館で歌ったときのブルーのドレスが一番素敵でした
花代ちゃんって可愛らしいイメージがあったんですが、大人っぽい衣装を着てばっちりメイクをすると艶っぽくなるんですよね
昔見た「ふたりのロッテ」のイレーネを思い出しました、あれもセクシーで素敵でしたから
花蓮との関係は秋本さんが演じられてたこともあって花蓮が面倒を見ているって感じですね

気になっていた青山さん劉玄
前回見たときはあんまり好きなキャラではありませんでした、常に疑心暗鬼で鬱々とした思いを抱えている人って感じがしてましたから
演じられる方が替わると雰囲気、かなり替わりました
最初の登場ではダンスホールの雰囲気をそれなりに楽しんでいる風でした
イギリス領事館で初めて彼が日本人だと知り態度が硬化していくんです
一幕ではどちらかといえば温和な感じがしてるのに二幕から坂道を転がり落ちるように変化していく感情が見ていて切なかったです
親を殺されたこと母国に攻め込まれたことで日本人すべてを憎んでしまって、秀隆さんの邪魔をすることしか考えられなくなってしまったんですね
計画を手引きするものにお金を渡すところ、信念が揺るぎないことをうかがわせていました
だからでしょうね、花蓮に撃たれたとき理解できないでいるようでした
彼にできる精一杯の抵抗がこれだとしたら、あまりにも悲しい結末だなぁって思いました
青山さんのもつ「優しさ」がよい感じに現れていたように思います
栗原さんのようないつ暴走してもおかしくない激しさはあまり感じませんでしたけどね
わたしは青山さんの雰囲気の方が好きです

今回は神田が自殺するところから涙がこぼれて大変でした
だからといって、彼の行動に感動したとかってことはやはりないです
前回以上に悔しくて悔しくて、なんて身勝手な人だろうって思うと涙が止まらなかったんです
あの極寒のシベリアで死んでいった人たちのどれくらいが仲間に裏切られたかと思うと...切ないですね



バック

異国の丘 2003.9.7

予想外に見てますねぇ^^;  青山さん劉玄の威力は大きかったようです、だぁって「マンマ」を見ようとちぃっとも思わないんですもん(笑)

そして今回のメインは佐渡さんと佐和さん
佐渡さんの歌はオペラチックだと聞いていたのでどんな雰囲気なんだろうって楽しみにしていました
第一印象は「すごぉ〜」だったんです
それはイギリス領事館での歌声、音楽学院を主席で卒業って台詞に素直に納得できるものだったから
こういう場だとオペラ調の深く響く歌声は重みがあって聞き応えがありますね
ただ、声が太くしっかりしている分一音一音が聞き取りにくいところがありました
とくに誰かと一緒に歌うところではなおさら聞きにくくなるようです
雰囲気としてはかなりしっかり目のお姉さんって感じですね(知寿さんの雰囲気はもう覚えてないので比較は花代ちゃんとです)
秀隆さんが日本人だと分かったあとのやり取りでは少し冷たく感じるほど毅然とした感じでした
花代ちゃんは感情を押し殺そうとしてもうまくいかず秀隆さんの一言一言に敏感に反応している風に見えましたからね
なので彼に会いに行くと切り出すところ、佐渡さんはちょっと意外に感じてしまいました
あれだけきっぱりと断ってたのに行くんだぁって思いましたから^^; 取り方によっては自分の置かれた立場をきちんと理解しているけど「想い」はどうすることも出来ないってことになるのかなぁとも思いましたけどね

佐和さんの花蓮は今まで観た方の中では一番大人っぽくてしっかり者って感じですね
劉玄と踊っているところなんかはとっても可愛らしかったです、けっこう身長差があるので良い感じだったんですよ
そして踊りながら佐和さんからなにごとか話しかけていらっしゃるようで二人で楽しそうに笑っている姿が印象的でした
さして劉玄に待ち合わせの場所が変わったと言われたとき、彼の言葉が信じられなかったけど「恋人を信じられないのか」(こんな感じの台詞ですよね)といわれてうなずくところに「女の子」を感じました
でもちょっとしっかりしすぎていて、たとえ恋人に言われたとはいえどう考えてもおかしな話に了承するとは思えませんでした^^;
ただここでひどく動揺していることと、愛玲に伝えるときの必死さに彼を信じようと決意した想いを感じました

青山さんの劉玄、前回の観劇ではところどころ何を考えているのか分からない部分があったので今回はよく見てみようって思っていました(どうも相手を疑ってかかる風の演技が分かりづらいんですよね、雰囲気が素直で優しい方だからでしょうかねぇ^^;)
秀隆さんが日本人だと分かってからは常に表情が険しいですね、そしてところどころに感情が噴出すって感じでしょうか
今回気になった一言があるんです、それは花蓮に銃で撃たれ最後に残した言葉「すまない花蓮」なんです
ぽつんとつぶやくように言われていました...この言葉の中に和平工作を失敗に導いたこと少しも悔いてはいないが恋人をだましてしまったことが辛いというニュアンスを感じました
愛玲が花蓮に言いますよね「あなたたちの仲はだれにも邪魔されない」
だけど日中の戦争の前に無残に引き裂かれてるんですよね、秀隆さん愛玲同様に...
最後の「明日への祈り」を聞いているとこのシーンがふっと思い出され無性に切なくなりました
シベリアに抑留された日本人も辛かったでしょう、劉玄たちのように祖国を蹂躙された中国人も...戦争は悲しみ以外の何も残さないものだとしみじみ思いました

悠ちゃんから工藤さんに替わってすぐに見分けがつきました^^;
工藤さんって踊りが独特なんですもん、ピシッとした動きである意味すごく目立つんです
かっこよいとは思いますが...ダンスホールでの踊りは可愛らしいほうが雰囲気合うと思うんですよね
まぁこれも好みの問題だと思いますけどね

遠藤さんのダンスやっぱりかっこよいです
テーブルの上でのタップなんか素敵ですもん、わたし個人の思いでは夢醒めの兵隊さんされるよりずぅ〜っとよいと思います
舞台とはまぁったく関係ないことで一つ気になっていることはあるんですよ
それは髪型、ぴしっと七三に分けた髪がどんなに動いても微動だにしないんですよ
他の方はちゃんと動くのでよけい気になるんですよねぇ
髪がライトを反射して輝いてましたからかなりのハードムースをつけていらっしゃるんだろうなぁとか思ってました
ほんとにど〜でもよいことです^^; 上から見るとすごく気になっちゃうんですもん

あと台詞で気になったこと
「日本」の言い方ですが、「ニッポン」って言われてますよね
わたしなんかは「ニホン」っていい方してますがローマ字表記では「NIPPON」ですから正式な国名は「ニッポン」なんだなぁって思ったんです

話が重たくってあんまり好きになれないだろうって思っていたんですが、意外と好きかも
観た後「楽しい!」って気分にはなれませんけど、人として決して忘れてはいけない現実があると思うんです
戦争をおこす判断は国が決めることかもしれません、でも悲しい想い、辛い想いをするのは「個人」であること
悲しみが悲しみの輪を広げてしまうことを
毎回いろんな角度から思い知らされてしまうんです
キャストがたぶんに左右しているのも事実ですけどね^^;



バック

異国の丘 2006.11.10

一幕しか見ていないんですけど^^; ちょこっと感想を

九重秀隆...下村さん
今回の観劇最大の関心事でした
下村さんっていうとアクの強いキャラクターで見慣れてしまっているのでこういうある意味普通の人?役ってどうだろうって思っていました
見て思ったのはやっぱり...^^;
台詞の言い方が妙に芝居がかっているんですよねぇ
さらっと言っていただいた方が伝わってくる気がしました
あと、全体的にふっくらとされてましたねぇ
ペロンってこんな感じだったのかなぁって思いましたよ(未見なんです)

愛玲...佐渡さん
近くで見ていて感じたんですけど、あんまり表情が変わらないんだなぁって^^;
二幕の演技とかすっごく楽しみにしてたんですけど見ること出来ませんでしたから...中途半端(涙)

劉玄...青山さん
も〜〜のすごくお久しぶりにお目にかかりました
(なにせ福岡ではご出演になることがないんですもん)
わたしの中では『いい人』な青山さん
今回は良い意味で裏切られました、劉玄って役柄すっごく嫌な人ですよね
その嫌さ加減が十分に伝わってきました
でも、彼なりの揺るぎない想い(日本人を決して許すことが出来ないこと)も伝わってくるので複雑な気分でした

アンサンブルの方は電話で確認しないと分からないので劇場で確認しちゃうんですよねぇ
今回はキャスト表もよく見ないまま観劇しちゃったのですぐに分かったのは遠藤さんくらいですね(笑)
遠藤さんをお見かけするのもお久しぶり、この方のダンス好きだなぁってしみじみと思いました
あとアクロが綺麗な方がいるなぁって思ったんですで、この方どこかで観たことあるなぁとも思いながら見ているときは分からずじまいでしたがキャスト表見て中島淳治さんだったことに気付きました^^;

ニューヨークのダンスシーンに出ていらっしゃった西村さん、こんなところに出ているんだぁって思いましたね
奥の方にいらっしゃるんですが、動きが綺麗なのですぐに分かります

二幕楽しみにしてたんですけどね...体調管理が出来てない自分が一番悪いんですけどすっごく悔しい(T_T)



バック