南十字星 2004.9.12

新作の初日に立ち会うことなんてそうそうないので、取れてうれしかったです

ある程度予想はしていましたが、共通ロビーの混みようはすごかったです
挨拶の列に入場の列でどこから入ってよいやら^^;
まぁ、こういうことはそうそう体験することもないのである意味おもしろかったです

舞台に水を張った仕掛けがあるとは聞いていましたが、最初の農耕シーンくらいしか印象にないですねぇ
それと最後に絞首刑台が出てきたのにはびっくりしました^^;
上から見ればもうちょっと印象が違うかもしれませんが...

ストーリーでいくつか気になるところがありました
まず、リナとルアット兄妹
あまり兄妹って感じがしないんですよねぇ、特に一緒にいるシーンもほとんどなくリナの台詞には「兄さん」って時々出てきますけど...
二人が兄妹である必要性はどこにあるんだろうって思いました
それよりニルワンとルアットのほうがずっと兄弟のように見えますね
次は、民族舞踊
あそこまで長くする必要あるのかなぁって思うんです
村の代表的なお祭りで、オランダ軍より解放されたことを祝って行われたものでしょうけど、もう少しみじかくてもいいように感じました
でもすごく綺麗でこの振り付けをマスターするためにずいぶん頑張ったんだろうなぁって思いましたけどね
最後に二幕最初の空爆シーン
戦争のお話ですしあって当たり前なんでしょうけど、生理的に嫌いなんです
李香蘭でもありますよね、どうしても見ていられないんです

今回一番胸に響いたのは田代さんの島村中将
最後に理不尽な刑に服することについて語ったところがすっごく切なくて
あの時代、個人が選択できることの幅が狭かったことは分かります、でも...って思うんです
      『今の時代なら こんな理不尽な死はありえない』
言うことは簡単ですけどね
それでも生きて欲しいと願ってしまうんです、この時代の話を聞いていると頭では理解できても心がついていけないです
だから余計に辛く感じるんでしょうね

きっともう観ることはないだろうって思っていたんですが、キャストを見て、観劇が終わったらすっかりまた観る気になってました^^;
理由は言うまでもなくご贔屓さんがいるから♪
なにより嬉しかったのは半年ほどご無沙汰だった大谷さんがいらしたこと
センターでの台詞もありなかなか目立っていらっしゃいました♪
二幕で日本兵をされているときの胸を張って堂々と立っていらっしゃるところとか、力の入るシーンで力いっぱい手を握り締めていらっしゃるところなんか「らしい」なぁって思います(*^_^*)
ダンスもすっごく素敵で舞台に立っていることが嬉しくてしょうがないんだろうなって思えました、そしてそんな大谷さんを見ていられることが幸せでした



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南十字星 2004.9.20

早速前日予約で行ってきました
前回は初日ということで物語を追うことしか出来なかったんですが、今回はいろいろ考えながら観ることが出来ました
おかげで初日に感じたイメージというか受ける感情がちょっと変化しました

思ったことをつらつらっと書いてますからお話は前後してる部分があります

たった2列前になっただけで空爆の音がすごく大きく感じました、サイドブロックだからでしょうけど足元から揺れるような激しさでますます嫌でした(-_-;) 原爆のきのこ雲をあんな大画面でも見なくてもって思うのはわたしくらいのもんでしょうかねぇ
それでも大谷さんや匡子さん探しちゃうんですけどね(笑)

オランダ兵に村を奪われた後に歌われる『インドネシアに時は流れる』で先の見えない辛さがひしひしと伝わってきました、中でも中央に座り込んでいらした匡子さんの表情には胸をつかれるものがありました

内田さんのルアットは栗原さんと雰囲気がよく似てますね、後はメインの二人と年齢が近そうでよいのではないかと^^;
初日にアンサンブルをされてたはずなんですがそのときはどこに出ていらしたか全然分からないんですよねぇ
まぁそんなもんでしょう

大谷さんほんっとよくでていらっしゃるんですよね、どのシーンも好きなんですが一番はオランダ人捕虜ですかね
日本兵を見据える目つき、その後のダンスとすっごくかっこよいです
このナンバーのダンスが特に加藤さんに似てきたなぁって思うのもわたしくらいのもんでしょう^^;

リナと保科の最後の別れのシーン
すごく切ないシーンだと思うんですけど...なんだかあっさりしている^^;
保科は死を目前にして苦しい胸のうちを一切表に出さず淡々と語るって雰囲気なんでしょうが、淡々としすぎてるというか何も考えてなさそうに見えるんです
お姉さんが朗読する日記の話から想像する人物像とも違うようにも思えます、日記の中からは収容所で自分の死について苦悩する姿が描かれていましたが、お芝居にはまったくないですよね
島村中将との話の中で「理不尽だ」とは言ってますけど、まるで他人事...
学生さんって役の雰囲気にはよくあってると思うんですけどね

リナのほうは命がけで収容所に飛び込んできた割りには、あまり必死さを感じないんです
国をこえて一緒になりたいと願った相手が義理の兄の罪までかぶって処刑されようとしているのにあっさりあきらめてしまう...あまりにも物分りがよすぎる気がするんです。とどめに『ブンガワン・ソロ』を歌うとき、とぉ〜っても綺麗に歌われすぎてただ歌ってるだけって感じしかしません
保科に「一緒に歌えなかったが君に歌って欲しい」って乞われて歌うはすですよね
これはストーリーがこうなっているからしょうがないと言われてしまえばそれまでですが...お話の中心である方々のほうが現実味に欠けるのはどうかと思いました
インドネシアの人々、日本兵、オランダ人、どのシーンでもこれでもかってくらい激しく表現される想いがある分ものすごく物足りないです

そんな二人のやり取りで一箇所だけ好きなシーンがあるんです、それは祭りの後南十字星を見上げ歌う『南十字星』
旋律が綺麗なことと明日を信じる若い二人のまっすぐさが素敵だなぁって思うんです

次はインドネシア舞踊が美しく見える上からの観劇をしたいと思ってます



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