リア王 2002.1.15

出  演  者
リア王 平 幹二朗 ケント伯爵 勝部 演之 ゴナリル 新橋 耐子
オールバニ公爵 渕野 俊太 リーガン 一色 彩子 コーンウォール公爵 藤木 孝
コーディーリア 小林 さやか グロスター伯爵 坂本 長利 道化 西本 裕行
オズワルド 廣田 高志 エドガー 原 康義 バーガンディー公爵/兵士 丹羽 貞仁
エドマンド 平 岳大 兵士/他 鳥畑 洋人 兵士/他 茶花 健太
コーンウォールの召使い 荒川 大三郎 水戸野 雅代

ひょんなことから譲っていただいて観にいってきました
席も前のほうで観やすかったですねぇ
舞台はいたってシンプルで船が常に置いてあり場面ごとにテーブルやイスを持ち寄るって感じでした
衣装もちょっと変わっていて、メインの方は薄布を何枚も重ねたような感じの長衣
悪役(悪巧みをする人ってことです)は黒系でちょっとゴージャス、女性のドレスはかなり華やかでした
純粋に父王を愛した末の娘は白のドレスっていうところがわかりやすいかなぁって思います

マイクを使わずに演じられていましたから後ろを向いてしまわれると所々聞き取りづらくなっちゃうのが難点でした

お話は漠然としか覚えていなかったので、ついていくのに必死になる部分が多くて^^;
やっぱりシェークスピア作品は難しいです、言葉使いや言い回しなんか独特ですから

平さんのリア王、娘に見捨てられた後の狂気振りがすごかったです
言葉で表現するのは難しいですが、哀れさをさそわれました

エドマンド(グロスター伯爵の私生児)の平さん、周りを手玉にとってのし上がろうとする典型的な悪者をカッコよく演じられてました
セリフは聞き取りやすかったんですが、そのせいか感情がちょっと伝わりにくかったです
演技で着ている長衣を「ばさっ」と翻すんですけど、それがと〜ってもカッコよかったです
背も高く手足も長いから決まるんでしょうね、後姿にちょっと惹かれました^^;

エドガーの原さん、最初はエドマンドに振り回されて情けない人でしたけど、決闘を申し込むあたりではカッコよく見えるんですから不思議です(笑)

ちょっと新鮮だったのは客席も使っていたこと、客席から登場したりお客さんに話しかけたりがあったんです

四季でハムレットを観たこともあり少し比較しちゃうところもありましたが、長い舞台でも退屈せずに観ることが出来てよかったです



バック

 ロミオとジュリエット 2005.2.24

まず、最初にすっごく気になったのは台詞が早口でなにを言ってるのかよくわからないんです(-_-;)
お話を知っているから雰囲気でわかるし「まぁいっか」って感じでした(笑)
蜷川さんの演出ってすべてこんな感じなのか初めて観たのでよくわからないんですけど...

ロミオとジュリエットのまくし立てるしゃべりはあっという間に恋に落ちた若い二人の心を表しているようで可愛らしいとは思いました
好きで好きでしょうがないって感じがしますもん
それと二人の未来を暗示しているような気もしますね

雰囲気が素敵だなぁって思った方がいらしたんです
牧師さん役の方、パンフを買っていないのお名前もわからないんですけど(^^ゞ
台詞がちゃんと聞き取れた数少ない方でもあります(笑)
二人のことをとても気にかけてあげてる雰囲気がお気に入り

舞台装置はとくに場面で替わることもなく見せるのはおもしろかったです
壁に使われた写真はロミオとジュリエット同様結ばれることのなかったカップルだと聞きましたけど、かなり幼い子もいるんですよね
しかしどこから集めたんでしょうかねぇ(^^ゞ



バック

 The Last 5 Years 2005.8.9

山本 耕史 Nao
ピアノ・前嶋 康明 ギター・田代 衛
ベース・井上 哲也  

かなり前から観に行くかどうか悩んでいて前日に主催者に確認したらまだチケット残っているって言われたので行くことにしました
この公演、なにに一番興味を感じたかと言うと『前嶋さんのピアノ』なんです
そしてこのミュージカルは音楽が素敵だと聞いていたのでますます見たくなって、行っちゃったんです
ホールは初めて行ったところなんですが、こじんまりとして段差もあって後ろからでもすごく見やすかったです

お話は二人の男女が出会い・別れるまで
男は出会いから別れを、女は別れから出会うまでを
同じ舞台上で別々の時間が流れているのってなんだか不思議な感じです
始めのうちはよく分からなかったんですが、半分からおもしろいって思いました
二人の心が純粋に互いを向き合う時期がちょうど時間的に重なるのでそこくらいから、二人の別れた理由の違いに気づけたりするんですよ
彼女は彼が私を嫌いになって出て行った、愛想を尽かしたんだって思っているんです
だけど最後に分かる彼の気持ちは違っていて、一緒に居たら彼女の夢を自分がつぶしてしまう、だから出て行こうなんです
冒頭、彼女がヒステリックに叫びながら「彼は出て行った!それはしょうがないの」といった感じの歌を歌っています
彼の方は淡々とした感じで「愛しているから、出て行く」と歌う
不思議と最後は二人の感情のすれ違いが納得できて面白いなぁって思ったんです

このミュージカルって台詞がなくすべて歌で進んでいくんです
それも面白かったですね

出演者は男女お一人づつ
まず山本さん、舞台でお見かけしたのは博多座で上演された「ロミオとジュリエット」以来
最初のナンバーを歌われているときやたら『ち』の音を強調されるのですっごく聞きづらかったんです、この調子でずっと歌われてたら辛いなぁって思ったんですが、最初のナンバーだけだったのでそういう風に歌うナンバーだったんでしょうね
全体的に歌い方はあんまり好きじゃないなぁって思いましたが、お芝居はさすがだと思いました
二人でいても話がかみ合っていないから一人芝居のようなもんですからねぇ
彼女との関係が崩れ始めた頃からの演技は寂しさややるせなさ、理解できないことへの苛立ちなんかが伝わってきて切なかったです

Naoさんってお名前を聞いたこともないんですが、経歴を見ると歌手の方なんですね
ハスキーなんだけど綺麗な感じの歌声で素敵でしたが...演技はなんだかねぇ^^;
可愛らしい感じなんですけど、演技と言うよりちょっとした振り付けがあったなぁってところですかね

今回の観劇のキッカケ、前嶋さん
見えなかったらどうしようってちょっぴり心配してましたけど、下手の舞台上で演奏されてました♪
ちょっとお芝居に絡むシーンもあってよかったです
まず一つ目は山本さんが散らばっていた紙で飛行機を折って客席に投げるそぶりをしてから前嶋さんに投げたんです(飛ばすという雰囲気じゃなく思いっきり投げつけるって感じ)
足元に落ちたのを拾って近くにいたバイオリニストの方にぽいって感じで投げていらっしゃいました、でも相手の方困ってしまわれてたようで受け取って奥に投げてました
もう一つは彼女のストーリーの中に舞台のオーディションを受けるってものがあってピアノの演奏がうるさいのって文句を言ったりするんです
なのでピアノにもスポットがあたってました、だけど彼女の演技に掛け合いはなくてなんだか寂しかったです
演出としてないものなのか分かりませんが、相手が前嶋さんなんだから相手してくれそうなんですけどねぇ

そして楽譜をめくるいつもの癖やカーテンコールで役者に紹介を返す仕草もそのまんまでおかしかったです
久しぶりに演奏している姿を見てやっぱり好きだなぁって思いました
聞いているとふぁ〜っと安心するんですよ(変な言い回しですけど)
1時間30分、素敵なピアノとちょっぴりじ〜んとする舞台が見られてよかったです



バック