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ある朝突然
テレビの画面がべろりとはがれ落ち
二度三度
私が間抜けなまばたきを繰り返す間に
世界は薄っぺらな二次元へと姿を変えた
私は会社へ行くのをやめ
べりべりと世界を引き裂き始めた

私を閉じ込めていた世界
作り物の世界
とうとう正体をあらわしたな

破り捨てられた世界の向こうには
光も闇もなく天も地もない
全き自由が広がっていた
私は為すすべもなく茫然と立ち尽くす
自由世界の鋭い風が
ばりばりと私を貫いてゆく
そこで私はようやく気がついたのだ

作り物の私
薄っぺらい二次元の私
なあんだ

私は私をびりびりと破いてゆく
私はやがてこなごなになって
跡形もなく散っていった