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終末
「愚かだね。」 白い神が言った。 「ああ愚かだ。」 赤い神が応える。 「可哀そうなんだよ。」 黄色い神が言った。 「可哀そうだね。」 青い神が応える。 「意識なんてものを背負い込んでしまって。」 黒い神が言った。 「ただ懸命に生きればよいものを。」 白い神が嘲笑う。 「生きることに理由をつけなければ安心できない。」 赤い神が言った。 「お陰で私たちが生まれてしまった。」 黄色い神が嘆息する。 「ヒトが生み出したものが,ヒト以上であるはずがない。」 青い神が言った。 「私たちだって,死をおそれるのさ。」 黒い神が呟く。 「そして,みずから死を望むこともある。」 神々の手が,世界を包み--------そして,握りつぶした。 |