誠斎伊東甲子太郎と御陵衛士

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3. 「顛末記」のネタ本? (2001/12/22)


なかなか面白い資料にでくわしました。明治44年に書かれた新選組の通史、「新選組実戦史」の復刻版です。どうやら作者は報知新聞の記者のようで、多摩の佐藤家などにも取材をし、毎日新聞に連載されたもののようです。いろいろ面白い話がのってます。近藤の子どものころのエピソード満載だし、慶応3年5月に新選組が薩摩の大久保を暗殺しようとしたとか@@、土方が婦女子みたいな風采だったとかも〜・・・どこまで信じていいのかわからないけど。山南の死は、「不行跡があって切腹させられた」ですって。脱走なんてでてきません。佐藤家に取材した結果なのかな・・・。

でね、一部、『顛末記』と文章が非常に類似しているんですよ。瓦解のときの台詞とかうりふたつ。『顛末記』は小樽新聞に大正2年に連載されたわけで、「実戦史」のあと。『顛末記』のネタ本なんですね〜。納得。(『顛末記』は永倉直筆だとよく誤解されているけれど、永倉の回想をもとにした読み物です)。とはいえ、この「実戦史」の前には永倉の「浪士文久報国記事」をネタにした明治36年の「近藤勇」がでていて、「実戦史」は「近藤勇」を参考にしてる可能性も大。「近藤勇」を入手すれば、もっといろいろわかることがあると思うけど、もしかすると・・・。

浪士文久報国記事(明治初期)→近藤勇(明治36)→新選組実戦史(明治44年)→新選組永倉新八(顛末記)(大正2年)→新選組始末記(昭和3年)となってくわけですね〜。

しかし、『顛末記』にネタ本があったとは・・・。ちなみに、燃えよ以前の新選組本に共通してることなんだけど、伊東は悪人にはなってません(笑)。

(2001/4/4の井戸端投稿より)

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あまりおもしろいので、居酒屋かコンテンツにアップしようと思いつつ・・・時間がないです・・・いずれ^^;

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念のため、タイトルの「ネタ本?」=「参考にした本?」という意味です。(2004/1/25)


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