風の谷の一日


事務所はプロジェクト地域のどまんなかの「風の谷」にありますが、わたしたち外国人チーム5名は、お隣のタミル・ナドゥ州のクワンバトール市のホテルに滞在しています。事務所から一番近い大きな町がクワンバトールです。

ホテルから事務所までは約1時間半で、朝8時にホテルを出ます。タミル・ナドゥとケララの州境からプロジェクト地域が始まります。乾燥した地域、森が残っている地域、小さな町、農地、川などをどんどん通過して、9時半頃に丘の上の事務所にたどりつきます。

事務所には空調がなく(涼しいので必要なく)、窓をあけはなして作業をしています。わたしが仕事をしている部屋の片隅には、スズメがお宿を作っていて、子育ての真っ最中です。昨日、はじめて、子スズメの姿を見かけました。巣立ちが近いのかもしれません。チュンチュンという耳慣れた音とも後少しでお別れかと思うと、少し残念ですが、まあ、スズメたちの落し物の被害にこれ以上遭わなくてもすむということでもあります(笑)。

仕事を始めて、11時頃になると、ラクシュミという女の子がチャーヤ(インド風ミルク紅茶)をもってきてくれます。ひたすら甘〜く濃い紅茶ですが、わたしはこれが大好きです。基本的に甘いものは苦手で、特にインドの甘いものは口にさえできないものが多いのですが、このチャーヤには、はまっています♪

お昼ご飯は1時すぎからです。小さな食堂で、近くの村からくるおばさんの作ってくれた南インド料理(タリー)を食べます。ドライバーからプロジェクト・ディレクターまでみんな同じご飯を食べます。スペースが狭いので、交代で食べます。おもしろいのが、ランクの低い人から食べ始めて、上の方の人が食事をするのは2時半頃です。わたしたちは、おなかがすいているので、いちばん最初に食べます。マラヤラム語を教えてもらうのはこのときです♪

3時半頃に、もう一度、ラクシュミがチャーヤを運んでくれます。

事務所を出るのは5時半から6時半のあいだです。7時になると事務所全体が停電になるんです。(電気設備が整備されていないときは、暗くなりはじめた5時すぎに帰っていました)。

山道をまた1時間半かけてクワンバトールに帰ります。夕暮れにシルエットとなってうかぶ山の稜線がきれいです。昼間ははげ山だけど、シルエットになったらわからないですから。日が暮れると、今度は月明かりが頼りです。満月の頃は、ほんとうに明るくて、草だってみえるくらいなんですよ。月が欠けてくると、星がたくさん見えます。

ホテルに着くとなんだかぐったり。わたしは着いたらすぐ食事です。といっても、いくら早く帰ってもレストランは7時半にならないと開きませんが(インドの人は夕食が遅いのです)。この時間は、チャットにお客様がいらっしゃるころでもあるので、わたしはルームサービスをとることもあります。

こうして一日が終わります。(フィールドの一日はまた別にご紹介いたします!)


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