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乾季の村(1)メレ・ムリー村

インドは今年、大旱魃です。ここケララでも10年に一回という旱魃だといいます。AHADSのプロジェクト地域にも普段から雨量の少ない地域が含まれています。イルラ族のすむ、ここメレムリー集落もそうです。幹線道路からも遠く離れたこの村は、もともとは自給自足+アルファの農村でしたが、ここ何年かの日照続きで、ほとんど農業が成り立っていません。山越えして茶の大農園まで働きに出るのですが、茶の価格の暴落で、賃金が下がり(もちろん法律の定める最低賃金など守られていません)、仕事も毎日あるわけではなく、失業が大きな問題になっています。


集落は山の斜面上にある。家屋は「部族総合開発プログラム(ITDP)」が提供したもので、アタパディ地区の指定部族はみんなこのタイプの家に住んでいる。ヒロの経験では、他の州や国の先住民族と比べると、整備されている方だと思う。この集落には電気・水道はきていない。 集落の代表との集会。彼らが現況をどう思ってるか、どうしたいか、なにができるか・・・などを話し合います。「住民参加型プロジェクト」の特徴です。ヒロの専門は環境管理だけど、自然環境が相手の技術系の仕事ではなく、環境の利用者である地元住民の人が相手の社会系の仕事をしています。


集落近くの農地。谷底は川だったのが、雨不足が続いて枯れている。地下水を汲み上げる井戸も枯れていて、農業ができない。表土が流れていて石ころが目立つ荒れた土地。この集落はこういう荒地ばかり。 政府がくれた肥料だけれど、水不足でずっと農業ができないので使われないままになっているそうです。


牛の放牧 水汲み
牛は大事な財産。仕事がないときは、牛やヤギを放牧に連れ出しているそうです。 集落内の井戸が枯れているので、谷川まで水を汲みにいかなくちゃだめなのです。集落の端からは坂道を約10分くらいだった。比較的近い方といえるかも。大変なのには変わりないけど・・・。


川で洗濯 川の子供たち
川は洗濯や行水の場所でもあります。ここは、この地域の本流なので、水深が浅くなっているけれど、水が流れていました。 水がたまったところは行水場。子供たちは元気で陽気♪でも、「おしん」みたいに奉公に出ている子供たちも何人もいるらしいです(もちろん法律では禁止されているんですけど)


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