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文久2年5月14日(1862.6.11)
【江】松平春嶽、上京をめぐって老中板倉勝静と激論。

■将軍家茂上洛問題
【江】文久2年5月14日、幕政参与(顧問)の松平春嶽は、自身の上京をめぐって老中板倉勝静と激論をしました。

この日の朝、春嶽は越前藩士の中根雪江(靱負)を大目付大久保忠寛(大久保一翁)まで派遣しました。前日、自身の上京について老中から迫られた春嶽は(こちら)、翌14日に返答すると答えていまた。しかし、どうしてもその見込みがないので今日から登城をやめて引きこもるべきかどうかという相談をさせるためでした。大久保が、老中が上京を無理強いせぬよう取り計らうので登城してほしいと要請したので、春嶽は登城を決めました。

しかし、登城した春嶽に老中板倉勝静は再び上京の件を持ち出しました。春嶽はこれまで述べた上京その他に関する意見を何一つ聞き入れず、上京を強要する老中に激怒し、「拙者を何者と御覧候ての事なる哉」等と詰責したそうで、板倉も陳謝したそうです。

(この日の「再夢紀事」からも、容保が老中との会見や御用部屋の評議に同席した様子がうかがわれません。同席しなかったのか、同席したものの記録すべき発言がなかったのか・・・)

関連:■開国開城:「薩摩の国政進出-島津久光の率兵上京と寺田屋事件「文2:勅使大原重徳東下との幕政改革」■テーマ別文久2年:「将軍徳川家茂上洛問題」「一橋慶喜・松平春嶽の登用問題と勅使大原重徳東下」「幕政改革問題」■越前藩日誌文久2
<参考>『再夢紀事・丁卯日記』(2003.6.8)

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