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池田屋事件 編

池田屋事件(「今日の幕末京都」)

<詩歌>

松田重助 熊本
藩士
<元治元年6月5日 池田屋闘死(異説あり) 35 歳>

題しらず
「山にのみ すめる人には かたらじな 青うな原の そらのけしきを」
「ひとすぢに おもひこめてし 眞心は 神もたのまず 人もたのまず」
実弟山田十郎国許にて刑死の由を聞きて
「とても死ぬる 汝が命は 惜しまねど かくてはなげく 国の行くすえ」
「国のため えこそ尽すと うちえみて 手向いに母が あはれひとこと」

(勤皇文庫)
宮部鼎蔵 熊本
<元治元年6月5日 池田屋闘死 45 歳>
「陪臣執命奈無羞 天日喪光沈北陬
恨千年又何極 一刀不断賊人頭」

(殉難遺章)
吉田稔麿 萩藩
士雇
<元治元年6月5日 加賀藩邸前で斬死(異説あり) 24 歳>
題しらず
「よろづ代も 流つきせぬ 五十鈴川 きよけき水を 汲みてとらまし」
池田屋に赴くとき髪結とてよめる
「結びても また結びても 黒髪の 乱れそめにし 世をいかにせむ」
北添佶摩
土佐
庄屋
<元治元年6月5日 池田屋闘死 30 歳>

「憂愁攅枕夜逾長 不許夢魂帰故郷
起把宝刀排戸看 一痕残月冷於霜」

(殉難前章)
望月亀弥太 土佐
藩士
<元治元年6月5日 長州藩邸前で自刃 27 歳>

「あづさ弓 八阪の岡に まどいして なほおもひ入る ふるさとの空」
「待ち待ちし 秋にあひけり 大君の みために 消えむ 草のへのつゆ」

(勤皇文庫)
「久方の くもりなき世の 秋なれば そらにや住まん 月読の神」
(殉難拾遺)

 <参考文献>『勤皇文庫 第五編 詩歌編』(大正10年)、『維新志士勤皇詩歌評伝』(昭和13年)、『志士詩歌集』(昭和17年)
佐幕派もとりあげたいのですが、手持ちの資料からアップしているので当分、尊王派が中心になると思います。

<小伝>

じゅんびちゅう。

<参考文献>『維新志士勤皇詩歌評伝』、『勤皇文庫 第五編 詩歌編』
『徳川慶喜』(中公新書)、『幕末維新人名辞典』(新人物往来社)、『明治維新人名辞典』(吉川弘文館)
『幕末維新 新撰組・勤皇志士・佐幕戦士たちのプロフィール』(新紀元社)


01/6/8

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