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清河八郎&虎尾の会」編


清河八郎暗殺について

−勅涕和歌集(慶応3年12月)、殉難全集(明治2年)より−
*殉難全集は、城兼文編。城は、『新撰組始末記』を著わした西村兼文です。

清河八郎
きよかわ
はちろう
庄内
郷士
<文久3年4月13日 江戸にて暗殺される> 

壬戌夏亡友某の墓に謁す
嗚呼義友果して瞑するや否や。 回天の好機事己にる。
遺恨浚死の人と空しく成る。 徒然として乾坤に微旨を訴う。
天地は言わず地は黙すなり。中に雲霧の彼此を遮る有り。
頃巷の清風手を奮えば燼えつきん。請う君悶えるなかれ暫時の裡」


(獄死した妻お蓮を追悼して)
「さくら花 たとひ散るとも ますらをの 袖ににほひを とどめざらめや」
「艶女が ゆく方も知らぬ 旅なれど たのむかひあり ますらをの連れ」


「御世のため 抜けてし人の 妹なれば 身をすててこそ 名をばとどめむ」
「壮士の 林と見らる 我が宿を 清くあつかふ 長の年月」
「名や栄ふ あるじのために 身をすてつ 清き心を いつも変へねば」
「変わるまじ たとひ先がけゆくとても 長くつれそふ 年の塊」
「憂きなかに 身は沈むとも 真心を 人に伝えて 何怨むらむ」


(暗殺当日、友人・知人にむけて詠んだ歌)
「さきがけて またさきがけん 死出の山 迷はせまじ すめらぎの道」
「くだけても またくだけても 寄る波は 岩角をしも 打ちくだくらむ」
「君はただ 尽しましませ 臣の道 妹は外なく 君を守らむ」
「しかばねは たとひ野山に さらすとも 記してくれよ 心ある人」

 <参考文献>『志士詩歌集』(昭和17年)、『清河八郎』(小山松勝一郎著)


<小伝>


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